研究課題/領域番号 |
17560724
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リサイクル工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川端 弘俊 大阪大学, 大学院工学研究科, 技術専門職員 (20379142)
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研究分担者 |
中里 英樹 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (30283716)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 未燃物再燃焼 / 旋回流 / 遠心分離 / エネルギー削減 / 有害物質極少化 / ダイオキシン / ベンゼン / 有害物極小 |
研究概要 |
廃棄物燃焼炉の2次燃焼域において浮遊物質を遠心分離し、それら浮遊物質を燃焼炉に再送することにより、浮遊カーボン系物質(C^*)を再燃焼し、有害なベンゼンやダイオキシン類の生成を抑制する『旋回流による未燃物遠心分離再燃焼法』に関する基礎研究を行った。その成果を以下にまとめる。 800℃に制御した燃焼炉に燃焼物(都市ゴミを模擬したPVC、小麦粉などの粉末)を一定速度で、流量5L/min(s.t.p.)のO_2-N_2混合ガスとともに連続的に添加し、その燃焼排ガスを800℃に制御した小型ステンレス製高温サイクロンに導入した。ベンゼンおよびダイオキシン類濃度などはサイクロン入口および出口においてサンプリング・分析した。また、サイクロン入口および出口で浮遊C^*をSiO_2フィルターにトラップし、その個数および粒径分布をSEMおよび光学顕微鏡によって観察測定した。 燃焼排ガスおよび遠心分離再燃焼後の排ガス中の浮遊C^*の個数とベンゼンおよびダイオキシン類濃度との間には正の相関が得られた。燃焼ガス組成10%O_2、12%O_2の場合は、燃焼排ガスを高温サイクロンに導入し遠心分離再燃焼することにより浮遊C^*が減少し、ベンゼンおよびダイオキシン類濃度も約1/5にまで減少した。一方、燃焼ガス組成20%O_2の完全燃焼条件下では、ベンゼンおよびダイオキシン類濃度が約1/2にまでしか減少しなかった。減少率悪化の原因は、本研究で使用した実験室規模のサイクロンは小型であるため微粒子とサイクロン壁面との摩擦が非常に大きいこと、および2μm以下の微細な浮遊C^*の増加による部分分離効率が低下したことである。 本実験で得られた高温域における微粒子の部分分離効率の推算式より、サイクロンの大型化ならびに排ガスの流入速度の上昇によりベンゼンやダイオキシン類などの有害物質の削減率も大きく改善され、実用化も十分に期待できる。
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