研究課題
基盤研究(C)
本研究は揺動が存在するときの電流駆動理論を第一原理から構築することを目的とし、以下の研究を行った。1.揺動についてアンサンブル平均した分布関数のみたす方程式相対論的Fokker-Planck方程式からスタートし、直接相互作用近似(DIA)を用いて、揺動についてアンサンブル平均した分布関数のみたす方程式を求めた。この方程式は、RF駆動電流を求めるコンピュータコードを作るときの基本方程式として用いることができる。2.RF駆動電流の径方向分布1で求めた方程式の随伴方程式などを用いて、与えられた電場や磁場の揺動の相関関数に対して、RFにより駆動される電流の径方向分布やその広がりの標準偏差などを衝突周波数や揺動の振幅、相関長などの関数として求めた。3.RF駆動電流密度に対する拡散方程式電流駆動に対する揺動による異常輸送の影響があまり大きくないとき、RF駆動電流密度に対する拡散方程式を導いた。この拡散方程式から得られる結果と2の結果とを比較し、運動論的方程式に比して取り扱いの格段に容易な電流密度に対する拡散方程式が有効であることを示した。また、数値的に求めた拡散係数をもとにして、拡散係数に対する解析的な近似式を導いた。4.RF駆動電流密度に対する空間的に非局所な"拡散方程式"1-3の理論は空間的な局所近似(空間的マルコフ近似)を用いて構築された。この近似の有効性をチェックするため、局所近似を用いないで理論を再構築し、RF駆動電流密度に対する空間的に非局所な"拡散方程式"(微積分方程式)を得た。また、具体的なRF駆動電流密度の計算結果から、広いパラメーター領域で空間的な局所近似が有効であることを示した。5.EDIA(Extended DIA)の定式化と電流駆動理論への応用サブアンサンブル平均の概念を取り入れ従来のDIA理論を拡張し、粒子捕捉の効果を考慮した近似法を構築し、この効果をRF電流駆動理論へ組み込むことができることを示した。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (7件)
Journal of Plasma and Fusion Research 6
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Journal of Plasma Physics 71-4
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日本大学生産工学部研究報告A 38・2
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40007285565
Proc. 32^<nd> EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics, Tarragona
Nihon Daigaku Seisankogakubu, Kenkyu Hokoku, A 38・2
Proc.32^<nd> EPS Conf.on Controlled Fusion and Plasma Physics, Tarragona