研究課題
基盤研究(C)
スーパー軽水炉は貫流型・超臨界圧水冷却の第4世代原子炉概念である。本研究ではスーパー軽水炉の燃料のふるいまいを解析し、その特徴をふまえた合理的な健全性基準の考え方を示した。燃料解析には日本原子力研究開発機構のFEMAXI-6を適用した。厳しい条件を包含するために、まず通常運転時被覆管表面最高温度をサブチャンネル解析と統計的熱水力設計で評価した。最高線出力は設計の許容最高値より若干高く設定した。通常運転時の燃料のふるまいを解析し、その特徴を明らかにした。出力分布は下部ピークから上部ピークへと移行するためペレット中心最高温度はサイクル末期にかけて上昇する。FPガス放出に伴って内圧は燃焼度に対してほぼ線形に上昇する。PCMIによる被覆管外径の変化量は熱膨張と比較して小さい。次に、通常運転時の被覆管への機械的強度要求とその低減方法について検討した。内圧を外圧以下に制限する場合は、初期加圧量とFPガス放出率を低く抑える必要がある。ペレット初期粒径を大きくギャップを小さくするのが効果的だが、逆にPCMI圧力は増加する。内圧高を許容すると初期加圧量とFPガス放出率を高くとれ、初期の圧縮応力と末期のPCMI圧力を低減できる。ガスプレナムを下部に設置すると内圧上昇量が低減するため、上部設置に比べて初期加圧量とFPガス放出率を高くとれ、応力が低減する。このように、被覆管への機械的強度要求は設計で大幅に低減できることを示した。次に異常過渡時の燃料のふるまいを解析した。これを基に燃料健全性基準の考え方をまとめ、基準の一例を提案した。過出力状態で支配的な破損モードとなるペレット熱膨張によるPCMIを防止するために、ペレット中心温度制限と被覆管の塑性歪防止のための許容最高出力を求めた。冷却低下状態で支配的な破損モードとなる外圧座屈を防止するために必要な被覆管肉厚と許容最高温度の関係についてまとめた。
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