研究課題/領域番号 |
17570052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山内 兄人 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10053357)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,730千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 植物エストロゲン / 性分化 / ロードーシス / 性周期 / 母性行動 / クメステロール / ゲニステイン / レスベラトロール / 脳の雄性化 / 新生期投与 / 排卵周期 / ラット |
研究概要 |
本研究では植物エストロゲン(クメステロール、ゲニステイン、レスベラトロール)のラット脳機能の性分化、成熟雌ラットの性行動や母性行動に対する影響を調べた。 1.脳機能の雄性化に対する植物エストロゲン投与効果 (1)クメステロール(CM)投与効果:出生5日目の雌ラットに3mgCMを皮下投与すると1mgエストラディオール(E2)投与群と同様に膣開口が早まり、性周期は消失し、卵巣は小さく、黄体がなく、ロードーシスは低いものとなった。しかし、1mgゲニステインは効果が無かった。 (2)レスベラトロール(RTL)投与効果:出生5日目の雌ラットに5mgRTLを投与し(1)と同様の検索をおこなった結果、性周期は正常でない動物もいたが、ロードーシスは全く正常であった。 (3)クメステロールに対するプロゲステロンの抑制作用:プロゲステロン(P)がエストロゲンに対し抑制作用をもつことが知られている。植物エストロゲンに対しても同様の効果があるか調べた。出生5日目の雌ラットに3mgCMまたは1mgE_2と同時に0.5mgプロゲステロンを投与し(1)と同様の操作をおこなった。その結果、CMまたはE_2を投与した群は性周期も正常のものが多く、ロードーシスも低下しなかった。 2.成熟ラットの性行動および母性行動に対する植物エストロゲンの投与効果 (1)性行動:1mgCMを卵巣除去ラットに皮下投与し、44時間後に0.5mgPを投与した結果、発情を誘起することはなかった。閾値下のエストロゲンを投与した上で、植物エストロゲンを投与しても顕著な発情誘起はみられなかった。 (2)母性行動:卵巣除去雌ラットに1mgEBを投与すると母性行動開始がが早まったが、1mg(CM)を投与しても早まらなかった。 以上の結果から、植物エストロゲンは周生期の脳機能の性分化には影響をもつが、成熟ラットの生殖機能での働きは弱いものと推察される。
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