研究課題/領域番号 |
17570057
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生理・行動
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長山 俊樹 北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (80218031)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ザリガニ / 社会階層性 / 回避行動 / 神経回路 / 可塑性 / 優劣 / 履歴 / 神経行動学 / 神経 / 節足動物 / 社会性 / 回路 |
研究概要 |
アメリカザリガニは尾扇肢への接触刺激に対し回避行動をしめすが、その応答パターンは齢依存的に小型ザリガニのダート応答から大型ザリガニのターン応答に切り替わる。またザリガニは縄張り社会性を持ち、しばらく単独飼育していた二匹のザリガニをペアにすると、すぐに闘争を始め、そのうち優劣個体間地位が成立する。その社会的履歴を含め、ザリガニの社会的地位が回避行動の応答パターンに及ぼす影響を神経行動学的に解析した結果、 (1)ペアリング前にはダート応答を示していた小型ザリガニのうち、ペアリングにより優位地位をしめると、すぐに大型ザリガニが行うようなターン応答を示すように応答パターンが切り替わった。劣位となった個体はペアリング前同様ダート応答を示した。 (2)ペアリングの維持により、優位個体はターンで応答し続けた。優劣成立後すぐに劣位個体を隔離し、単独飼育に戻した優位個体は少なくとも48時間以上はターンで応答し、その後徐々にダート応答を示す確率が増え始め、一週間後には逆転しダート応答するペアリング前の状態に戻った。 (3)優位個体は次の社会的地位形成において劣位個体よりもより攻撃的で、別のグループの劣位ザリガニと二回目のペアリングをした場合、必ず縄張り争いに勝利した。 (4)優位個体同±の組み合わせでペアリングを行った場合、負ければすぐにダート応答を行うように行動が切り替わった。劣位個体間のペアリングでの勝者はターン応答を行うようになった。 (5)優位個体同土のペアリングは単独飼育個体間よりも高い頻度で闘争を行うが、より短い時間で勝負がついた。劣位個体同土のペアリングでは約半数のペアでしか優劣関係が成立せず、闘争一回あたりの時間も短かった。
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