研究課題/領域番号 |
17570093
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 長浜バイオ大学 |
研究代表者 |
向 由起夫 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 准教授 (60252615)
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研究分担者 |
扇谷 悟 産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー研究部門, 副研究部門長 (30356620)
松村 浩由 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (30324809)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酵母 / 転写抑制 / Tup1 / コリプレッサー / X線結晶構造 / 低温誘導発現系 / 遺伝子発現調節 / X線結晶構造解析 |
研究概要 |
真核生物の遺伝子発現調節において、転写の抑制は重要なメカニズムの一つである。Tup1コリプレッサーは、真核生物に広く保存され、多様な生命現象を調節する転写抑制因子である。出芽酵母Saccharomyces cerevisiae、Candida albicans、分裂酵母Schizosaccharomyces pombeの3種類のTup1ホモログはすべて転写抑制機能をもつにもかかわらず、転写抑制領域の相同性が低い。本研究では、これらTup1ホモログのX線結晶構造解析から、転写抑制領域に共通する立体構造を明らかにするとともに、転写抑制の標的である転写メディエーターおよびヒストンとの相互作用解析から、Tup1による転写抑制メカニズムを明らかにすることを目的とした。酵母低温誘導発現系を用いることにより、全長のS. cerevisiae Tup1とS. pombe Tup11タンパク質を発現させることに初めて成功した。酵母宿主株ヘプロテアーゼ遺伝子破壊を導入し、誘導温度を下げることにより、多くのTup1を安定に生産することが可能となった。Ni-アフィニティカラム、陰イオン交換カラム、ゲルろ過カラムを用いて、5lの培地で培養した酵母細胞から約200mgの高純度Tup1を精製することができた。このTup1タンパク質に対して蒸気拡散法、撹拌法、自由界面拡散法を用いて結晶化を試みたが、十分に大きな結晶を得ることができなかった。異種酵母のヒストン結合領域をもつTup1キメラタンパク質が転写抑制機能をもつことを明らかにした。転写抑制機能を失ったtup1変異を分離し、転写抑制機能に必要なアミノ酸残基を見いだした。酵母で発現させたTup1とTup11がリン酸化されていることを明らかにした。大腸菌発現系を用いて、Tup1とSsn6の複合体形成に関わる領域を発現させることに成功した。
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