研究課題/領域番号 |
17570112
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 康弘 大阪大学, 理学研究科, 講師 (10154874)
|
研究分担者 |
福山 恵一 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80032283)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 鉄硫黄タンパク質 / 鉄硫黄クラスター / 生合成 / 遺伝子 / タンパク質 / 分子シャペロン / X線結晶構造解析 / 鉄硫黄蛋白質 / 蛋白質 |
研究概要 |
鉄硫黄(Fe-S)タンパク質は、非ヘム鉄と無機硫黄原子から成るFe-Sクラスターを持つタンパク質の総称で、構造と機能は多種多様、大腸菌では全タンパク種の3%以上を占める。これらFe-Sタンパク質の機能発現において、Fe-Sクラスターの形成は必須である。我々は近年、クラスターの生合成を担う二種の独立したマシナリー(ISCとSUF)を明らかにし、反応メカニズムの解明を進めている。本研究では特にISCマシナリーの心臓部であるIscUに焦点を置いて研究を進め、以下の成果を得た。 1.大腸菌のISCマシナリーについて詳細な遺伝学的解析を進め、HscBとHscAの必須機能をバイパスするIscU内のサプレッサー変異を14種類見出した。これら変異型のIscUタンパク質について生化学的な解析を行い、CDスペクトルに見られる二次構造のレベルで、野生型IscUのものから大きく変化していることを明らかにした。IscUはクラスター中間体の形成部位と考えられており、今回の結果は、HscBとHscAが引き起こすIscUの構造変化が、Fe-Sクラスタ「形成に必須であることを示している。 2.超好熱菌Aquifex aeolicusのIscUが不安定なFe-Sクラスター中間体を結合したホロ型の状態で発現・精製可能なことを見出し、さらに部位特異的変異を導入することによって中間体の安定化を達成した。結晶化にも成功し、ホロ型IscUの構造を2.2Å分解能で初めて決定することができた。ホロ型IscUは、意外にも非対称な三量体であり、その中の1分子にのみ2Fe-2Sクラスターが結合している。この三量体の会合と解離が、Fe-Sクラスター中間体の形成とアポタンパクへの移行に決定的な役割を担うと考えられる。
|