研究課題/領域番号 |
17570122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
相田 美和 福岡大学, 医学部, 助手 (20258528)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ゴルジ体 / VTCs / 小胞輸送 / 小胞体 / 微小管 |
研究概要 |
小胞体で生合成された膜蛋白質や分泌蛋白質は、まずゴルジ体へ運ばれる。そこで糖鎖修飾などの成熟化を受けたあと、それぞれが局在するコンパートメントに選別され輸送される。小胞体からゴルジ体への輸送のメカニズムは次第に明らかになってきており、最近では、細胞辺縁部に位置するER exit siteから出芽した COPII小胞同士が互いに融合して、より大きな膜構造であるVTCs(tubulo vesicular compartments)を形成し、VTCsが核近傍のゴルジ体に運ばれると考えられている。 私は小胞繋留因子p115の機能をp115ノックダウン(KD)細胞を用いて:解析してきたが、その過程でCOPII小胞として出芽した膜構造のゴルジ体への運搬にp115が重要な役割を果たしていることを見いだした。p115の欠乏はゴルジ体の断片化を引き起こす。断片化したゴルジ体はVTCsやER exit sitesから独立して存在し、シスートランス構造を持つミニ重層ゴルジの形態を保っていることがわかった。p115KD細胞では微小管ネットワークに変化がないにも関わらず、その分断化したゴルジ体は抗微小管薬剤で処理した細胞のものと類似していた。更に、p115は抗Bicaudal-D抗体で共沈した。Bicaudal-Dは微小管モーター、dynein-dynactin複合体と相互作用することが知られている。これらの結果から、p115KD細胞では微小管モーター複合体と相互作用できないVTCsがER exit sites近傍でミニ重層ゴルジを形成していることが示唆された。p115は微小管モーター複合体とCOPII小胞由来VTCsの相互作用を進める役割を果たしていると考えられる。
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