研究課題/領域番号 |
17570184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
中村 真 基礎生物学研究所, 形態形成研究部門, 助教 (30212103)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / エピジェネティクス / 形態形成 / クロマチン / 核 / シヨウジョウバエ |
研究概要 |
我々は、これまでの研究において、ショウジョウバエ翅形成に必要な遺伝子のひとつとしてtonalli(tna)と呼ばれる核タンパク質を研究してきた。tnaは先行研究からTrithorax(Trx)グループ因子として記載されている。Trxグループはエピジェネエティックな遺伝子発現調節における中心的な役割の一つを担っていることが知られている。我々は、tnaの脊椎動物ホモログTONAS-1および、TONAS-2を単離した。Tna/TONASの構造的な特徴はSP-RINGとよばれるモチーフが一カ所存在することである。SP-RINGの機能は、これまでPIAS蛋白質に関して主に行われ、蛋白質SUMO化酵素として機能することが報告されている。本研究では、先ず脊椎動物TONASが培養細胞においてSUMO化E3リガーゼとして機能することを初めて明らかにした。またこのE3 リガーゼ活性はSUMO-2/3に特異的であることから、PIASとは異なるE3リガーゼであることが明らかとなった。次に我々は、Tnaタンパクに対する特異的抗体を2種類作製することに成功した。この抗体は約110kdのTna蛋白質をWestern blot並びに組織免疫染色において認識し、このシグナルはtna変異体で著しく減少することが分かった。内在のTna蛋白質は主に核に局在しているが、細胞質にも一部存在する。また、細胞の種類によっては、細胞質局在の方が顕著な場合もあることから、Tnaは細胞質に於いても、なんらかの機能を果たしていることが示唆された。今回、抗Tna抗体を使って、内在のTna蛋白質を免疫沈降することに初めて成功した。この実験は、クロマチン免疫沈降(ChIP)や、Tna蛋白質を含む蛋白質複合体解析をする上で、非常に重要なステップである。今後はChIP法などにより、Hox遺伝子の転写調節にTnaが直接関与していること、TnaがTrxの機能に必須なコンポーネントであることなどが示されるのではないかと期待している。 また、ショウジョウバエの変態期に於ける翅形成に必要な遺伝子dNAT1に関する研究も同時に進行した。dNAT1はeIF4Gと部分的に相同性のある翻訳調節因子であり、我々は、dNAT1が変態ホルモンによって誘導される転写因子の一つを、翻訳レベルで調節していることを初めて明らかにした。
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