配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
メダカグロビン遺伝子の遺伝子座では,αGbとβGb遺伝子がぺアーとなってhead-to-headの向きに並んでいること,約1Kbという短い5'上流域に時期特異的,部域特異的発現を制御しているcis-調節領域が存在すること,極めて多様な遺伝子が2つの染色体に2つの群(クラスター)として存在することを明らかにした。また,分子系統学的研究から,現在知られている硬骨魚全体のGb遺伝子は4つのグループに種分けでき,メダカではその4つの遺伝子を全て持っており,他の魚類で成体型Gbとして機能している遺伝子が,メダカでは偽遺伝子化していることを明らかにした。 一方,我々は,メダカ孵化酵素をモデル分子として,約30種の硬骨魚の孵化酵素遺伝子を同定しその進化を調べた。カライワシ上目の魚類の孵化酵素遺伝子が先祖形を保っていること,その後分岐したであろうニシン、骨驃類と正真骨魚では,それぞれ,2種類の孵化酵素に多様化したことを明らかにした。特に,正真骨魚の孵化酵素HCE遺伝子は「系統依存的かつ段階的にイントロンが消失」によって進化していた。 グロビンと孵化酵素をモデルタンパク質として硬骨魚の進化を見てくると,それらは,多様な環境に生息し,多様な環境に適応して進化してきたであろうと考えられる硬骨魚の特徴をよく表していた。
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