研究課題/領域番号 |
17570195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
土肥 直美 国立大学法人琉球大学, 医学部, 准教授 (30128053)
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研究分担者 |
篠田 謙一 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 室長 (30131923)
米田 穣 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (30280712)
竹中 正巳 鹿児島女子短期大学, 生活科学科, 准教授 (70264439)
高宮 広土 札幌大学, 文化学部, 教授 (40258752)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 古人骨 / 沖縄人 / 琉球列島 / 発掘調査 / 貝塚時代 / グスク / 弥生時代 |
研究概要 |
琉球列島の人類史については、先史時代とグスク時代(中世)の間に、文化的・形質的に大きな変化があったことが知られている。しかし、その変化がどのようにして形成されていったかなど、具体的な解明はほとんど進んでいない。その原因は先史時代からグスク時代への移行期の情報が決定的に不足しているからである。本研究では、試掘調査によって当該期の遺物と人骨が確認された具志川グスク崖下地区において、人類学・考古学双方からの総合的な発掘調査を行い、また、出土する人骨や遺物の分析を通して、琉球列島における人類史の空白を埋める手がかりを探ろうとした。 発掘調査は、平成17年8月に2週間と12月に1週間、平成18年11月に9日間の計3回実施した。平成19年度は出土した人骨と遺物の整理・分析を全員で分担して行い、また、研究会を毎月1回程度行うなど、報告書作成に向けて準備を進めた。 調査の結果は、本遺跡が再葬墓であること、また、人骨の中には火葬されたもの、骨になった後に焼かれたものが含まれており、南西諸島における先史時代の葬制・墓制を知る上で貴重な遺跡であることが明らかになった。遺物の出土も豊富で、九州系の弥生土器、貝小珠、サメ歯模貝製品、マクラガイ製貝製品、緻密な文様が施された貝製品等が多量に出土した。豊富な装飾品が人骨に伴って出土するのも本遺跡の特徴である。これらの遺物の構成は種子島広田遺跡を彷彿とさせるもので、広田人と本遺跡の人の関係が注目されるところである。しかし、風習的抜歯のタイプが異なる点など、新たな課題も見つかっており、南西諸島における人や物の移動を考える上でさらに興味深い成果となった。
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