研究課題/領域番号 |
17580012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 独立行政法人農業生物資源研究所 |
研究代表者 |
半田 裕一 独立行政法人農業生物資源研究所, 基盤研究領域・植物ゲノム研究ユニット, 主任研究員 (20343957)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ミトコンドリア / ナタネ / 細胞質遺伝 / プラスミド / 父性伝達性 |
研究概要 |
高等植物のミトコンドリアゲノムは、一般に母性遺伝性を示すことが、知られている。しかし、ナタネのミトコンドリアプラスミドは、ミトコンドリアゲノムが母性遺伝をするにもかかわらず、父親からも次代へ伝達される。本研究では、ナタネミトコンドリアプラスミドが示すこの特異な遺伝性の機構解明を目的として、ナタネ種内での交配による次代への伝達性及びナタネとナタネ以外のBrassica属物との交配による次代への伝達性を調査した。また、日本のナタネ品種の育種過程を追った系統解析を行い、プラスミドの伝達及び保持の状況、あるいは、プラスミドの起源を調査した。 ナタネの種内交配あるいはナタネとB. rapa, B. junceaとの種間交配を行ったところ、種内のみでなく、種間交配においてもプラスミドの父親からの伝達が認められた。プラスミドの父性伝達率は種内交配で72.9%、種間交配では69.8%で、交配次世代への伝達には種内・種間で差がなかった。しかし、この解析の中で、父性伝達率が著しく低い交配組み合わせが見いだされた。これらの交配組み合わせについて、独立した交配の後代での父性伝達率を調べたところ、安定して低い伝達率が観察され、品種組み合わせによって、プラスミドの伝達が阻害される遺伝的要因を持っていることが示唆された。現在、これらの品種の伝達阻害についての遺伝性を検定しているところである。また、次代のミトコンドリアゲノムはすべて母親型を示し、プラスミドとゲノムの遺伝性はまったく異なることが確認された。 日本品種の系統解析の結果、ミトコンドリアプラスミドを持つ品種はすべてナタネとB. rapaとの種間交配に由来しており、プラスミドはすべてB. rapaに起源し、育種の過程でナタネへ持ち込まれたものと推測された。また、両親にプラスミドがあるにもかかわらず、後代品種がプラスミドを持たない場合、あるいは父親がプラスミドをもちながら、後代品種がプラスミドを持たない場合も観察された。 交配実験での高い伝達率と、後代品種でのプラスミドの保持・不保持の例とを考え合わせると、プラスミドの遺伝性は、次代植物体への花粉からのプラスミドの伝達と、その後代系統におけるプラスミドの維持という二つの因子から構成されており、特に後者には、核あるいはミトコンドリアゲノムの関与があるものと示唆された
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