研究課題/領域番号 |
17580033
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸学・造園学
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
下村 泰彦 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (50179016)
|
研究分担者 |
増田 昇 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00181652)
加我 宏之 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (00326282)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,250千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | カルチュラル・ランドスケープ / 風景 / 都市景観 / 地形 / 土地利用 / 視点場 / 視対象 / 地理情報システム / カルチャラル・ランドスケープ / 景観計画 / 図と地 / 浪速百景 |
研究概要 |
本研究では、個性ある風景創成に向けて、カルチュラル・ランドスケープの継承性に視点を当て、大阪をスタディ・エリアとして研究を進めた。 その結果、まず、強度に人工環境化した大都市大阪といえども市民が好む風景は、自然空間や自然事象が重きをなしていることや、大阪を特徴づける堀川などの都市河川や大阪湾沿岸の水面、都市公園の緑、広幅員街路の並木は、風景の背景となる「地」を形成し、また都市空間において主景となる人工構造物を捉えるための視点場を提供している。さらに、夕日や夕景等の日変化や桜の開花、イチョウの紅葉等の季節変化といった移ろい性を生み出し風景に大きな魅力を与え、さらに、緑や緑地は都市空間において人工構造物の威圧的なスケール感を緩和させることや雑多な構成要素を調和させること、都市空間にビスタなどの構図を与えること等を明らかにした。次いで、水の都大阪の固有性に関しては、上町台地の微高地としての地形的特性や寺町としての歴史的特性、船場地区の商都としての歴史的特性、堀川や大阪湾河口部の水辺での都市活動などが大きく喪失・埋没しているものの、現在でも風景構造の基盤をなしていた。以上から、広幅員街路や都市公園等の風景の基盤と、上町台地、中之島や大川などの都市河川、大阪湾河口部といった地形と歴史が生み出す地域固有の風景の基盤を統合化させ、新たな文脈を与えることによって、混乱しがちな大都市の風景に一定の秩序を与え、個性が再生できるものと考えられる。
|