研究課題/領域番号 |
17580067
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
後藤 正利 九州大学, 大学院農学研究院, 助手 (90274521)
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研究分担者 |
古川 謙介 九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (90221556)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Aspergillus / 0-結合型糖鎖 / mannosyltransferase / cell wall integrity / O-結合型糖鎖 / mannosyl transferase |
研究概要 |
本研究ではAspergillus nidulansの0-グリコシル化による糸状菌の細胞増殖の制御についての知見を集積し、糸状菌における0-グリコシレーションの機能・役割を推定した。 1.Protein 0-mannosyltransferase(PmtA)の標的基質タンパク實としての細胞壁ストレスセンサー(WSC)の機能解析。まずWscと推定される遺伝子wscA及びwscBをクローン化した。両Wscとも細胞膜に局在し、0-結合型糖鎖付加されていた。ついで両遺伝子の破壊株を構築した。wscB破壊株では、野生株と表現型の差異は認められなかった。一方、wscA破壊株では低浸透圧、高温、及び細胞壁合成阻害剤に対し高感受性が認められた。これらの表現型はpmtA破壊株の表現型の一部と極めて類似していた。以上の結果から、pmtA破壊による標的WscAの非グリコシル化による機能低下がA.nidulans pmtAw破壊株の異常な生育をもたらす要因の一つであると推察した。 2.pmtB及びpmtCの機能解析.A.nidulans5にはpmtA以外に2つのpmt遺伝子が存在する。pmtB及びpmtCの破壊株を構築した。pmtB破壊株では、菌糸伸長能に影響はなく、菌糸の分岐度が増大した。pmtC破壊株は、親株に比ベコロニー形成が著しく遅く、分生子形成が不能となった。高浸透圧条件下でコロニー形成速度は部分的に回復したが、分生子形成能は回復しなかった。菌糸は、全ての部位で膨らんだ異常構造であった。すなわち、pmtA,pmtB,pmtC破壊株の表現型は互いに異なっており、PmtA,B,Cが異なる標的基質タンパク質に作用していることが示唆された。pmt破壊株では、分泌タンパク質が0-結合型糖鎖付加されないことで、本来の機能を発揮できなくなり、生育に負の影響を及ぼすものと推察した。
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