配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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研究概要 |
本研究は、Amycolatopsis orientalis由来のβ-グルコサミニダーゼ遺伝子のクローニング、シーケンス解析、大量発現を経て、その構造と機能の解明を目的としている。本酵素の遺伝子を単離し配列を調べてみたところ、FamilyGH-2に属する酵素であることがわかった。また、本遺伝子をpFD666ベクターでStreptomyces lividans TK24に形質転換し、培養したところ、β-グルコサミニダーゼを効率よく分泌することがわかった。培養ろ液から精製された酵素を用いて反応特異性を調べたところ、GlcN-GlcN間のグリコシド結合とGlcN-GlcNAc間のグリコシド結合はほぼ同じ速度で分解することがわかった。次に、野生型と4種の変異型酵素(D469A,D469E,E541D,E541Q)の酵素活性を調べてみたところ、D469Aにおいて完全な活性の消失がみられたが、E541D,E541Qにはわずかな活性が検出された。以上より、Asp469がプロトン供与体、Glu541が求核基として働いていることが明らかになった。次に、グルコサミニダーゼ反応のリアルタイム測定を質量分析法によって試みた。その結果、HPLCで得られた反応の経時変化と同様のものが質量分析によってリアルタイムで、しかも短時間の測定で得られた。1回の測定で使用する酵素および基質量も大幅に軽減できることもわかった。また、HPLC測定において観測された糖転移反応活性は、質量分析法においては全く観測されず、糖転移反応活性は、酵素基質濃度に大きく影響されるということもわかった。
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