研究課題/領域番号 |
17580104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
吉澤 史昭 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10269243)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | イソロイシン / アミノ酸 / 糖代謝 / 血糖値 / 糖尿病 / ラット / 骨格筋 / ロイシン / グリコーゲン合成 / タンパク質合成 |
研究概要 |
分岐鎖アミノ酸の血糖値低下作用に注目して、分岐鎖アミノ酸が血糖値を低下させるメカニズムを探り、分岐鎖アミノ酸の血糖値低下作用の糖尿病治療への応用の可能性を探ることを目的とした。17年度は、分岐鎖アミノ酸が血糖値を低下させるメカニズムの解明を目指し、1.分岐鎖アミノ酸のグルコース取り込み促進能の評価、2.取り込まれたグルコースがエネルギーを産むか否かについての検証、3.分岐鎖アミノ酸のグルコース取り込み促進機構の解析を行った。その結果、1.イソロイシンは骨格筋へのグルコースの取り込みを促進することで血糖値を低下させるが、ロイシンは骨格筋へのグルコースの取り込みを有意に促進しないこと、2.ロイシンは骨格筋でのグリコーゲン合成を刺激するがイソロイシンは刺激せず、イソロイシンによって骨格筋に取り込まれたグルコースはエネルギー源として利用されているであろうこと、3.分岐鎖アミノ酸のグルコース取り込み促進機構に、細胞内エネルギーセンサーであるAMPKは直接関係していないことを明らかにした。18年度は分岐鎖アミノ酸の糖尿病治療への貢献の可能性を探ることを目的として、1.摂食にともなう一過性の血糖値上昇の抑制に有効な分岐鎖アミノ酸の投与量の決定、2.糖尿病に対する分岐鎖アミノ酸投与の有効性の検証を行った。その結果、1.摂食開始前に体重100g当り135mgのロイシン、あるいはイソロイシンを投与した場合、摂食にともなう一過性の血糖値の上昇は抑制され、且つ成長阻害がおこらないことから、この投与量が摂食にともなう血糖値上昇の抑制に有効であること、2.2型糖尿病モデルラットに正常ラットの試験で効果が実証された量のロイシン、あるいはイソロイシンを投与した場合にも摂食にともなう血糖値上昇の抑制が見られたことから、ロイシン、あるいはイソロイシンの食前投与は糖尿病治療に有効である可能性が示唆された。
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