研究課題/領域番号 |
17580106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸塚 護 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (70227601)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,740千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 腸管免疫 / 食品抗原 / 小腸上皮内リンパ球 / TCRトランスジュニックマウス / 制御性T細胞 / Foxp3 / 卵白アルブミン / 細胞・組織 / 食品 / 動物 / 免疫学 / マイクロアレイ / デキストラン硫酸誘導腸炎 / TCRトランスジェニックマウス |
研究概要 |
小腸上皮内リンパ球(IEL)において、食品抗原の経口摂取により制御性T細胞が誘導される可能性を検討した。まず、制御性T細胞のマスター遺伝子であるFoxp3の発現変化を解析した。卵白アルブミン(OVA)特異的T細胞レセプター(TCR)を発現するDO11.10マウスに、20%卵白タンパク質含有食(EW食)あるいは20%カゼインを含む対照食(CN食)を3日間摂取させ、IELにおけるFoxp3の発現をフローサイトメトリーにより解析した。EW食を3日間摂取させることで、全IELに対するCD4+Foxp3+IELの割合は7.4倍に増加した。また、粘膜固有層(LP)に存在するCD4+T細胞においてもFoxp3+細胞の割合は2.7倍に増加したが、パイエル板、腸間膜リンパ節、脾臓では1.4倍程度と増加率は低かった。この時、各組織のCD4+T細胞で活性化マーカーであるCD69の発現が上昇していたことから、いずれの組織においても経口摂取抗原の認識は行われていたと考えられる。 次に、特異抗原摂取によりCD4+IELにおいて制御性T細胞機能が亢進しているかについて、in vitro実験により検討した。無処理のDO11.10マウスの脾臓由来CD4+T細胞を抗原刺激する際に、EW食あるいはCN食を3日間摂取したDO11.10マウス由来のCD4+IELを添加した場合の増殖応答の変化を解析した。その結果、3日間EW食を摂取したマウス由来のCD4+IELおよびLP由来CD4+T細胞を添加した場合に、T細胞の抗原特異的増殖を抑制する効果が認められた。この抑制効果は、抗TGF-β中和抗体の添加により低下した。しかし、培養上清中のTGF-βはEW食により変化しなかったことから、抑制効果には膜型TGF-βの関与が示唆された。
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