研究課題/領域番号 |
17580123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学・森林工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉田 俊也 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (60312401)
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研究分担者 |
久保田 康裕 琉球大学, 理学部, 准教授 (50295234)
長池 卓男 山梨県森林総合研究所, 森林環境研究部, 研究員 (50359254)
野口 麻穂子 森林総合研究所, 四国支所森林生態系変動研究グループ, 研究員 (00455263)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 森林動態 / 森林伐採 / 影響評価 / 地域間比較 / 資源管理モデル |
研究概要 |
北海道内に点在するモニタリングサイトを活用して、既存の長期観測データと野外調査の結果を組み合わせ、北方林生態系、とりわけ樹木群集の動態に及ぼす森林伐採の影響を明らかにした。まず、北海道の北部における研究では、概して伐採の影響がネガティブであり(Yoshida et al. 2006)、とりわけ若木の新規加入の制限が大きな問題であることがわかった(Noguchi and Yoshida 2007)。このような傾向を詳細に把握するために、樹種間の比較や、特定の樹種に焦点をあてた解析)を進めた。また、土壌の攪乱も稚幼樹の定着にとって重要であり、そのような攪乱を施業の中に位置づける方策について検討した(Nagai and Yoshida 2006)。一方、北海道東部地域の択伐林においては、伐採後の回復が全体的に顕著であり、北部の結果とは対照的であった。また、北海道中央部の高標高域に分布する針葉樹林において、周辺の原生林(Kubota et al. 2006)と比較して、択伐跡地の林分構造は大きく異なっているが、樹種によって反応に差があることが示された。このように、同様の伐採方法であってもその影響の顕在化が地域によって全く異なることが示された。 これらのデータをもとにした資源管理を可能にするために、シミュレーションモデル化の検討を進めた。実用に資するモデルの構築にむけてはなお検討が必要であるが、各地域における重要な動態パラメータが得られている。予備的な結果を参照して、地域の森林資源管理のあり方について、行政・地域関係者向けの執筆を行なった(久保田2007;吉田・野口2008)。そこに示された示唆は、近い将来、発展したシミュレーション結果と統合されて、各地域の特性を踏まえた施業モデルとして提出される予定である。
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