研究課題/領域番号 |
17580179
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産化学
|
研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
嶋倉 邦嘉 東京海洋大学, 海洋科学部, 助手 (10226201)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | アニサキス / 新規アレルゲン / 抗体スクリーニング / Ani s 1 / IgE結合エピトープ / 組換えアレルゲン / 抗体クロマトグラフィー / アレルギー / アレルゲン |
研究概要 |
アニサキス第III期幼虫より構築したcDNA発現ライブラリーに対して患者血清を用いた抗体スクリーニングを行い、陽性クローンのコードする塩基配列、演繹アミノ酸一次構造を決定することにより4種の新規アレルゲンを特定した。相同性検索の結果、これらのうちの3種は線虫のSXP/RAL-2 protein familyに属するタンパク質およびセリンプロテアーゼインヒビター、およびブタ回虫Ascaris suumの抗原AS14様タンパク質であった。残りの1種はデーターベース上に相同性を示すもののないタンパク質であった。さらに、これらの組換えタンパク質の患者血中IgEに対する反応性を調べたところ、それぞれ35、14、44、31%の患者の血中IgEが陽性反応を示した。 主要アレルゲンAni s 1のアミノ酸配列を基に、15または16残基のオーバーラップペプチドを合成した。これらに対する患者血中IgEとのEHSAにおける反応性を指標に、IgE結合エピトープを含むペプチドを特定した。さらに反応性の高かった3つのペプチドについて、アミノ酸残基数を減らしたペプチドや配列の一部をAlaに置換したアナログペプチドも合成し、IgEとの結合に重要なアミノ酸を決定した。 抗Ani s 1抗体を用いたアフィニティーカラムによる天然Ani s 1(nAni s 1)の簡易精製法を確立した。虫体1gあたり25μgの天然Ani s 1を精製できた。従来の精製法に比べると、2段階のクロマトグラフィー操作だけでAnis1精製できることから簡便性が増したのに加え、収量も約15倍に向上した。また、このクロマトグラフィーによって精製したnAni s 1と組換えAni s 1(rAni s 1)のアレルゲン性をELISAによって比較した。その結果、rAni s 1は天然品の約80%のアレルゲン性を保持しており、rAni s 1は確定診断用ツールとして利用できると判断した。
|