研究課題/領域番号 |
17580194
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
木南 莉莉 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (40272132)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,070千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | クラスター / 中国 / 農業・農村開発 / 野菜 / 酪農 / ホップ / 食料政策 / クラスター戦略 / 農業農村開発 / 綿花 |
研究概要 |
本研究はクラスター戦略の基礎となるクラスター理論と実証に関する研究、関連する空間経済学、開発経済学、中国における農業農村開発政策、中国の経済発展のメカニズムに関する既存研究についての検討を基に、クラスター戦略を農業農村開発に応用するためのフレームワークを構築した。 中国の食料産業クラスターについて、上海市における野菜クラスター、内モンゴル自治区における酪農クラスター、新疆ウイグル自治区におけるホップクラスターを事例として実態調査分析を行った。それぞれの食料産業クラスターについて、社会経済的な立地条件、基幹作物、技術開発、龍頭企業の特質、地域の農業政策などの側面から比較分析し、クラスターの発展要因および、クラスター形成が貧困解消などの農村開発に与える効果について分析した。そして、食料産業クラスターの形成が中国農業農村の構造改革に重要な役割を果たし、競争優位の実現のみならず、農村の貧困削減等にも寄与している実態を明らにした。また、上海市の事例では多様な都市部消費者への対応、野菜の供給量と品質・安全性のトレードオフの問題、内モンゴル自治区の事例では効率性・品質向上・原料乳確保に対応したビジネスモデルの転換、酪農事業における社会貢献や環境対策、新疆ウイグル自治区の事例では研究開発成果の事業化、農村生活改善の効果など、それぞれの課題を明らかにした。 食料産業クラスターの形成条件のうち、需要条件について、経済発展と食料消費の構造変化との関係から分析し、経済発展に伴う所得向上と所得格差の拡大が食料消費の量的・質的変化に与える影響を計量的に明らかにした。また、企業競争力の向上について、国際食料産業クラスターの形成を通じたイノベーションが北東アジア地域における食料安全保障の実現に大きな役割を果たせることを論じた。
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