研究課題/領域番号 |
17580264
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 名古屋大学 (2007) 独立行政法人農業生物資源研究所 (2005-2006) |
研究代表者 |
大蔵 聡 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (20263163)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,310千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 栄養 / 性腺刺激ホルモン / 性腺刺激ホルモン放出ホルモン / ケトン体 / モノカルボン酸輸送担体 / シバヤギ / PCR / 塩基配列 / RT-PCR |
研究概要 |
低栄養状態にある動物では、低栄養に関する情報が何らかの末梢のシグナルによって脳に伝達され、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)分泌を司る脳内神経機構(GnRHパルスジェネレーター)の活動が抑制される。単胃動物では低栄養時に血糖値が低下すると、脳ではケトン体の利用が増加することから、ケトン体が低栄養を伝達するシグナルの一つと考えられている。しかし、血糖値が常に低値に保たれている反芻動物において同様の機構が存在するのかは明らかでない。脳内へのケトン体輸送はモノカルボン酸輸送担体(MCT)により行われる。本研究の目的は、反芻動物のモデルであるシバヤギにおいて、MCT遺伝子cDNAの同定と、脳における遺伝子発現解析を行い、低栄養シグナルとしてのケトン体の役割および脳内のケトン体感知機構におけるMCT分子の機能を解明することにある。本研究により、以下の成果が得られた。1)成熟雌シバヤギ視床下部より調製した全RNAから作成したcDNAを用いてPCRを行い、シバヤギ1型MCT(MCT1)の全コード領域(1506塩基)を含むcDNA塩基配列を決定した。2)シバヤギMCT1の推定アミノ酸配列は、ウシおよびヒツジのそれらと高い相同性(≧97%)を示し、12カ所に予想される膜貫通領域も保存されていた。3)シバヤギ各種組織の全RNAを用いてRT-PCRを行ったところ、MCT1遺伝子転写物がどの臓器でも確認されたが、臓器間で発現量に差があった。4)シバヤギ脳室内にβ-ヒドロキシ酪酸(80μmol/h、5時間)を投与すると、GnRHパルスジェネレーターの活動が抑制された。このとき,末梢血中のケトン体濃度に変化がなく、脳室内に投与したβ-ヒドロキシ酪酸は脳内でその効果を現すと考えられた。以上の結果より、反芻動物脳内にはMCTを介するケトン体感知システムが存在し、低栄養シグナルとしてのケトン体濃度上昇に関する情報をGnRHパルスジェネレーターに伝達する経路が存在することが示唆された。
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