研究課題/領域番号 |
17580269
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
|
研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
辻 正義 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (10150088)
|
研究分担者 |
石原 智明 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (90082172)
川渕 貴子 大阪府立公衆衛生研究所, 研究員 (70435890)
新井 智 国立感染症研究所, 感染情報センター, 研究官 (80321868)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | バベシア / Babesia microti / 人獣共通感染症 / リス / Sciurus / バベシア症 / Babesia rodhaini / ヒト赤血球 / 原虫表面抗原 |
研究概要 |
ヒトに感染する、Babesia microtiを保有する地表生活性のCricetidaeやMuridaeなどの野鼠が日本国内にも生息することは知られているが、これ以外の野生動物はほとんど調査されておらず、今後ヒトに感染する新型の住血原虫が発見される可能性は高い。そこで今回は、これまで調査されなかった地上生活性の齧歯類からリスを選び、B.microti様原虫の有無を調べ、以下の成績を得た。 1)北海道江別市野幌森林公園周辺で、2002年から2004年に交通事故死したキタリス(Seiurus vulgaris orientis)6匹のうち3匹からB.mieorti様原虫の18SrRNAおよびβ-tubulin遺伝子を検出した。 2)それぞれの遺伝子の塩基配列を基に進化系統解析を行ったところ、これが新型原虫で、これまで報告されたどれよりも北米型B.microti (B.microti sensu strieto;ヒトのバベシア症の最も主要な病原因子)に近縁であった。 3)原虫感染キタリス血液(寄生率約0.02%)をハムスター、スナネズミおよびSCLDマウスに接種して2ケ月観察したが原虫増殖は確認出来なかった。 以上より、リス科(Sciuridae)動物からはじめて検出されたB.microti様原虫はB.microti sensu strietoに最も近縁でヒトへの感染の危険が高いと思われること、CricetidaeやMuridaeのB.microti様原虫と違ってこの原虫はマウスやハムスターで容易に増殖しないと思われることが明らかとなった。
|