研究課題/領域番号 |
17580273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
尾崎 清和 摂南大学, 薬学部, 講師 (40268496)
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研究分担者 |
奈良間 功 摂南大学, 薬学部, 教授 (80268490)
松浦 哲郎 摂南大学, 薬学部, 講師 (20268494)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ラット / 糖尿病 / 末梢神経 / 形態計測 / インスリン / peripheral neuropathy |
研究概要 |
強化インスリン療法による糖尿病治療では低血糖の頻度が上がり、このために神経障害がおこることが報告されている。どの程度の低血糖状態で神経病変が誘発されるかを調べるために、ヒトの糖尿病性神経症と類似する病変が形成されるWBN/Kobラットをもちいて、30日間の血糖コントロールが末梢神経病変に与える影響を検討した。その結果、坐骨および脛骨神経では、自然発症糖尿病動物では80週齢では軽度の末梢神経症を発現するに過ぎないが、インスリン投与により血糖値が60mg/dl以下に低下した場合には,重度の低血糖性神経病変が誘発されることがわかった。60mg/dl以上でコントロールすることにより、病変形成は抑制され、神経伝導速度の低下も抑制されることが明らかとなった。 そこで、インスリン投与による長期間の血糖コントロールによりWBNにみられる糖尿病性末梢神経症の進行をどの程度抑制できるのかをしらべた。50週間にわたる長期のインスリン投与により、WBNラットの末梢運動神経の病変形成を顕著に抑制することが出来た。このことは、WBNラットの末梢運動神経病変が糖尿病に起因することを証明するとともに、血糖の適切な制御が末梢神経病変形成を抑制することを明らかにした。 これらの結果から、血糖を60mg/dl以下にすると、たとえ短期間の低血糖でも末梢神経に器質的な影響を与えることから適切な血糖コントロールが重要であることを明らかになった。くわえて、WBNラットが優れた糖尿病性末梢運動神経症のモデル動物となることも証明された。
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