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犬と猫に急増している悪性中皮腫の診断技術確立に関する臨床病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17580278
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 臨床獣医学
研究機関東京農工大学

研究代表者

町田 登  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (20219364)

研究分担者 田中 綾 (田中 稜)  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (70334480)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード犬 / 中皮腫 / 免疫組織化学的染色 / 滑膜肉腫 / 肺腺癌 / 乳腺癌 / vimentin / cytokeratin / 体腔液 / 細胞診 / 形態計測 / 免疫細胞化学的染色 / セルブロック / 猫
研究概要

中皮腫と他の上皮系腫瘍との免疫組織化学的鑑別の可能性について検討する目的で、犬の中皮腫7例、滑膜肉腫6例、肺腺癌5例、乳腺癌14例から得た検体のホルマリン固定・パラフィン包埋切切片を用いて免疫組織化学的染色を施した。免疫染色にあたっては、一次抗体として、ヒトの中皮腫陽性マーカーである抗vimentin抗体、抗calretinin抗体ならびに抗thrombomodulin抗体、中皮腫および腺癌の共通マーカーとして使われている抗cytokeratin抗体ならびに抗ヒト上皮膜抗原(EMA)抗体、腺癌陽性マーカーとして使われている抗癌胎児性抗原(CEA)抗体、抗ヒト上皮抗原抗体(Ber-EP4)ならびに抗ヒト上皮関連抗原抗体(MOC-31)の8種類を用いた。
それぞれの抗体に対して陽性所見を示した割合は、vimentinについては中皮腫100%、滑膜肉腫100%、肺腺癌0%、乳腺癌57.1%であった。calretininについては中皮腫0%、滑膜肉腫0%、肺腺癌0%、乳腺癌7.1%であった。thrombomodulinについてはいずれの腫瘍においても陽性所見は認められなかった。cytokeratinについては中皮腫100%、滑膜肉腫33.3%、肺腺腫100%、乳腺癌100%であった。EMAについては中皮腫14.3%、滑膜肉腫83.3%、肺腺腫100%、乳腺癌85.7%であった。CEA、Ber-EP4、MOC-31についてはいずれの腫瘍においても陽性所見は認められなかった。
以上の検索結果から、犬における中皮腫の診断ならびに滑膜肉腫、肺腺癌、乳腺癌などとの鑑別診断に用いることが可能なマーカーはvimentin、cytokeratinおよびEMAであり、これらをそれぞれの腫瘍に対して陽性マーカーあるいは陰性マーカーとして用いてその結果を組み合わせることにより、確度の高い診断が可能になることが明らかになった。ちなみに、今回供試した7例の中皮腫のうち、vimentin陽性、cytokeratin陽性、EMA陰性であった6例を中皮腔であると診断した(中皮腫陽性例)と仮定すると、これを指標とした場合の感度は85.7%、特異度は100%、正診率は96.9%であった。'

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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