研究課題/領域番号 |
17580294
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 京都大学 (2007) 滋賀県立琵琶湖博物館 (2005-2006) |
研究代表者 |
藤田 裕子 京都大学, 基礎物理学研究所, 特別教育研究助教 (00324707)
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研究分担者 |
大塚 泰介 滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 学芸員 (60344347)
間藤 徹 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50157393)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,910千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ラオス / 水田 / 生態系 / 変化 / 指標 / 藻類 / 珪藻 / アジア |
研究概要 |
本研究は、伝統的な農業と新しい農業技術導入が混在するラオスの水田において、人間活動の影響によって起こる水田生態系の「変化」と、その指標となる藻類相の特徴を明らかにするために行われ、以下のような成果を得られた。 1.ラオス北部の14か所の水田で藻類群集の調査を行った。培養法によって調査したらん藻や緑藻などの藻類は、ラン藻や緑藻は雨水のみに頼る天水田で藻類量、出現種とも少なかったものの、稲の収量や耕作条件などによる違いは少なかった。 2.珪藻は珪藻殻の形態を顕微鏡観察して同定し、未同定種も含めて115種が確認された。出現種は水田によって大きく異なることがわかり、本研究における環境指標としては特に珪藻が有効であると考えられた。 3.珪藻群集は、潅漑水が十分な水田では、雨季には、Caloneis minuta、Placoneis undulata、Sellaphora auldleekieなど富栄養水域に生息する種が大きな割合を占めていた。乾季や灌漑水が不十分な水田では、乾湿を繰り返す場所や土壌からも報告されているAchnanthidiumminutissimumの割合が大きくなる傾向があった。 4.雨水に頼る天水田では、Luticola aequatrialis、Pinnularia obscura、Diadesmis contentaとなど、いずれも土壌に生息し、乾燥にも強いと考えられる種が優占していた。 5.ラオス北部の水田では、水供給条件の違いが、珪藻群集の違いとして現れることがわかった。
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