研究課題/領域番号 |
17590017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
長岡 博人 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (30155915)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,840千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ヨウ化サマリウム(II) / 環化反応 / シクロペンタノン / C_<19>-gibberellin / 合成 / bicyclo[3.3.0]octan-1-ol / SmI_2 / 環組替え / R, R-1,2-シクロヘキサンジオール / pantolactone |
研究概要 |
天然には五員環ラクトンを含む多環状構造を有し、多数の官能基が複雑に組み込まれた生理活性有機分子が数多く存在する。こうした化合物は有用な合成素子としても利用されることから、これまでγ-ラクトン環の効果的合成法開発を目的とした様々な研究が行われてきた。最近見出された希土類金属塩による炭素-炭素結合形成反応は、この目的に極めて有用である。とりわけ、ヨウ化サマリウム(II)(SmI_2)が誘起する連続反応は多環状化合物の有効であることから強い関心を集めている。著者らはSmI_2の誘起する環化反応に関する研究過程で、ケトン、エステル及びα,β-不飽和エステルを備えた鎖状化合物にSmI_2を作用させると、還元的環化-Dieckmann縮合-ラクトン化が連続的に進行し、γ-ラクトン環を有するビシクロ[4.n.0]アルカノン(n=1,2)が一挙に生成することを見出した。本研究はこの反応の適用範囲とこれを活用する新たな展開として、生理活性物質の効率的新規合成ルートの開発を目的に行われた。今回の研究の最も重要な成果は植物ホルモンC_<19>-gibberellin類の短工程合成の達成である。この合成の鍵反応は、出発原料とした3-methoxy-2-cyclohexenoneから10数工程で誘導されケトン、エステル及びα,β-不飽和エステルを備えた基質のSmI_2による連続環化であり、これにより骨格構築が極めて容易になった。また、この研究過程で新しい環組替え法を見出した。これは8-methylene-bicyclo[4.2.0]octan-2-one誘導体にSmI_2を反応させ、bicyclo[3.3.0]octan-1-ol誘導体を生成させる有用で新しい方法である。
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