研究課題/領域番号 |
17590036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
近藤 伸一 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90240944)
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研究分担者 |
笹井 泰志 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (60336633)
葛谷 昌之 松山大学, 薬学部, 教授 (10082984)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,740千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | バイオチップ / 生体分子固定化 / 持続性親水性正面 / プラズマ表面処理 / 抗血栓性 / ヘパリン / ウロキナーゼ / オリゴDNA / 持続性親水性表面 / 自己組織化膜 / リン脂質 / バイオチツプ |
研究概要 |
本研究は、プラズマ照射を利用して疎水性高分子基材表面に高耐久性親水化表面(LDPE-VEMACフィルム)を構築し、その表面カルボキシル基を介した生体分子固定化に関する研究を行ったものである。モデル生体分子として、オリゴDNA、ヘパリン、ウロキナーゼを用いて検討を行った。 オリゴDNAの固定化においては、高分子基材表面に固定化したオリゴDNAと相補的塩基対を形成するDNA(PM体)とその一塩基変異体(SNP体)とを明確に分子認識できることを確認した。さらに、従来のDNAチップでは固定化したDNAがデハイブリダイゼーション操作において脱離するなどの問題を抱えているため繰り返しの利用が困難であったが、本研究において構築したDNA固定化フィルムは繰り返し利用が可能であることを明らかにした。また、LDPE-VEMACフィルムへのヘパリンの固定化においては、直接ヘパリンを固定化したときよりもスペーサーを介して固定化したときのほうが固定化密度が高くなることを明らかにした。さらに、LDPE-VEMACフィルム表面上に原子移動ラジカル重合を利用しグラフト鎖を構築した場合においては、ウロキナーゼの固定化量はグラフト鎖の密度よりも長さに強く依存することを明らかにした。そして、本方法により固定化したウロキナーゼは高い酵素活性を保持しており、多種多様な生体分子への応用も可能であることが強く示唆された。 以上、本研究において得られた知見より、LDPE-VEMACフィルム表面に活性を保持した状態でモデル生体分子の固定化が可能であることが明らかとなり、特にスペーサーやグラフト鎖を導入することにより固定化密度の増大や高活性の保持などが可能であることが示唆された。現在、より実用化を目指した生体分子の固定化とその活性評価について検討を行なっており、より有用性ある生体分子固定化高分子材料の設計・開発を進めている。
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