研究課題/領域番号 |
17590037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
豊岡 利正 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (40183496)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 糖鎖構造解析 / 糖転移反応 / Endo-M / 蛍光受容体 / オボアルブミン / 液体クロマトグラフィー / キャピラリー電気泳動 / 二次元液体クロマトグラフィー / ESI-TOF-MS / 糖転移酵素 / TOF-MS / キャピラリー電気泳道 |
研究概要 |
糖鎖は核酸、タンパク質に次ぐ第3生命鎖と言われ、生体内で重要な役割を演じており、ポストゲノムを担う重要なターゲットとなっている。現在のところ、準結合型糖鎖解析法としてはピリジルアミノ(PA)化法が最も広く用いられているが、化学的標識法であり、蛍光標識された部位の糖は、その構造を保持していない。本研究では、カビのMucor hiemalis由来の酵素Endo-β-N-acetylglucosaminidase(Endo-M)が、酔結合型糖鎖のN, N'-ジアセチルキトビオース(GlcNAc-GlcNAc)部分のグリコシド結合を加水分解すると同時にGlcNAc残基を有する受容体に転移させる酵素であることに着目し、糖鎖構造を保持したまま高感度に分析できる酔結合型糖鎖解析法の確立を目的とした。 アミノ基標識化蛍光試薬とGlcNAc-Asnとの縮合反応を行い、蛍光プローブを導入した数種類の蛍光受容体を新規合成した。次いで、Disialo-Asn糖鎖を供与体とし、Endo-Mによる糖転移率を測定することにより、数種の優れた蛍光受容体等を見出した。次いでsol-gel反応を利用し、Endo-Mを多孔質体に固定化し、Ultra Performance Liquid Chromatography(UPLC)で分離後Time-of-FlightMassSpectrometry(TOF-MS)により糖鎖分析を行った。オボアルブミンをプロナーゼEで消化し、遊離した糖鎖混合物をEndo-M固定化多孔質体による転移反応後分離検出を行った結果、4種類の蛍光標識体を転移生成物として検出した。更に高分離、高選択的な糖鎖分析を目指し、二次元(2D)セミミクロLC-TOF-MSシステムの開発を行った。一次元側の分離にAmide-80 HILICカラム、二次元側の分離にはODS逆相カラム、標識糖鎖の捕集には陰イオン交換カラムを用い、捕集、濃縮、分離、検出をオンラインで行った。本法の応用として、オボアルブミン糖ペプチド混合物を使用しEndo-Mによる転移反応を行い、2D-LC-TOF-MSで分離検出を行った結果、オボアルブミン中の糖鎖10種類を検出できた。また、高分離能で微量分析が可能なキャピラリー電気泳動-質量分析計(CE-TOF-MS)による糖鎖分離分析法の開発を行った。 本法は酵素End-Mの働きを利用し、糖ペプチドを蛍光誘導体化後、本来の糖鎖構造を保持したまま高感度、高分離、高選択的に検出することができ、酔結合型糖鎖解析の一手段となるものと期待される。
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