研究課題/領域番号 |
17590071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 女子栄養大学 |
研究代表者 |
堀江 修一 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (60157063)
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研究分担者 |
大蔵 直樹 帝京大学, 薬学部, 専任講師 (60349256)
大石 勝隆 産業総合研究所, 生物機能工学研究部門, 研究員 (50338688)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 体内時計 / 時計遺伝子 / 末梢時計 / 概日リズム / 血管内皮細胞 / トロンボモジュリン / 抗血栓性 / Clock |
研究概要 |
生物の行動や機能発現にはほぼ24時間周期の概日リズムが存在し、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症関連の発症時間帯と血液凝固線溶関連タンパク質の発現変動との関連性も推測されている。本研究では、末梢組織に存在する体内時計に焦点を当て、中枢の制御とは異なる末梢独自の時計遺伝子によって凝固関連因子、特に血管内皮細胞の産生する抗血栓性タンパク質であるトロンボモジュリン(TM)の発現調節を中心にして検討し、以下の成果を得た。 1.血液凝固関連因子の概日リズムに対するマウスによる検討:12時間サイクルの規則正しい明暗条件下において、マウスの肝臓や心臓では、時計遺伝子(Per 2、Bmal-1)やPAI-1とTMの遺伝子発現に概日リズムの存在することが明らかとなり、さらに制限給餌や絶食の実験から、そのリズムは末梢の制御によるものと理解できた。 2.Clock変異マウスを用いた血液凝固関連因子のリズムの検討:Clock変異マウスではTM発現の概日リズムが平坦化しており、TM発現にはCLOCKが大きく関与していることがわかった。 3.培養内皮細胞を用いた時計遺伝子のリズムの作製:微小血管内皮細胞を高濃度の血清で短時間刺激すると、短期的にはTMとPer 2の発現にリズムが発生した。振幅は大きくはなかったが、中枢の制御から独立している培養血管内皮細胞でもTM発現にリズムが発生し得ることがわかった。 4.血液凝固関連因子の遺伝子DNAと核内タンパク質との相互作用:TMのEボックスの塩基配列に核内に存在するCLOCKやCLIFが相互に作用して結合し、TMの転写調節に両者が重要な役割を果たしていることが判明した。 5.遺伝子変異プラスミドの構築と時計遺伝子の発現実験:ヒトの時計遺伝子や核内タンパク質の発現プラスミドの発現実験から、末梢の血管内皮細胞におけるTMの発現にも、時計遺伝子を介したフィードバックループによる制御機構のあることが明らかとなった。
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