研究課題/領域番号 |
17590073
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
清水 貴壽 東京理科大学, 薬学部, 助手 (30287479)
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研究分担者 |
武田 健 東京理科大学, 薬学部, 教授 (80054013)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 発現制御 / 分化誘導 / レチノイン酸 / 白血病 / GM-CSF |
研究概要 |
これまで当研究室では、レチノイン酸とGM-CSFを併用することで、骨髄芽球性白血病細胞ML-1を相乗的に顆粒球方向へ分化誘導することに成功している。本研究では、この分化誘導系でのレチノイン酸標的遺伝子群の発現制御機構の解明を目指しレチノイン酸応答遺伝子群、レチノイン酸レセプター群、レセプター共役因子群について、分化誘導過程での発現動態を中心に詳細な解析を試みた。レチノイン酸とGM-CSFを併用処理後、ノーザンプロット法により各種遺伝子の発現動態を調べた結果、レチノイン酸応答遺伝子群であるC/EBPεとレセプター共役因子群であるSRC3/AIB1の両誘導剤による相乗的な発現誘導が検出され、レチノイン酸レセプター群ではGM-CSFによるRARαの発現誘導が検出された。また、メチレーション修飾関連因子についても解析した結果、アルギニンメチレーションに関わるPRMTsやPAD4遺伝子の発現変動が検出された。次に、これらの遺伝子のタンパク質レベルでの発現動態をウェスタンブロット法で調べた結果、mRNAレベルと同様な発現変動を示すことが明らかとなった。また、RARα、SRC3/AIB1遺伝子の発現変動は、同様の相乗的な分化誘導を示すKG-1、THP-1細胞においても検出された。さらに、これらの発現変動が分化誘導に関与しているかどうかを明らかにするために、siRNA法を用いた解析を行った。siRNAの導入によるSRC3/AIB1遺伝子の発現誘導の抑制により、分化形質(NBT還元能)の誘導が抑制される傾向が示された。以上の結果より、レチノイン酸とGM-CSFによる相乗的な分化誘導は、SRC3/AIB1の発現量の増加により細胞のレチノイン酸に対する感受性が上がり、レチノイン酸応答遺伝子であるC/EBPεなどの遺伝子が誘導された結果引き起こされた可能性が示唆された。
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