研究課題/領域番号 |
17590112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所) |
研究代表者 |
生田 統悟 埼玉県立がんセンター, 臨床腫瘍研究所, 主任研究員 (00262072)
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研究分担者 |
小池 学 放射線医学総合研究所, 生体影響機構, 研究員 (70280740)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 皮膚 / ケラチノサイト / 上皮・間葉転換 / 創傷治癒 / 上皮-間葉転換 / ダイオキシン / Ah receptor / keratinocyte / wound healing / Slug |
研究概要 |
AhR/ARNT複合体によるXREを介した転写調節活性は、細胞密度の低下に伴って上昇する。同様な細胞密度に依存した転写調節は、最近、大腸癌細胞においてβ-catenin/Tcf複合体によるSlugの転写活性化として報告されている。ヒトSlug遺伝子の転写調節領域には複数のXREコンセンサス配列がみられることから、我々はこの遺伝子をAhR/ARNTの標的遺伝子の候補として考えた。 ヒトSlug遺伝子の転写調節領域をPCRで増幅し、Slug-Luciferaseレポーター遺伝子を構築した。AhR活性化に伴ってレポーター活性は増加し、Slug mRNAの増加がRT-PCRで検出された。開始コドンの約800bp上流に位置するXREにAhR/ARNT複合体が結合する事が、ゲルシフトおよびChlPアッセイにより示された。 培養細胞を用いた創傷治癒実験において、盛んな運動能を示す細胞では、Slug発現が高い事が報告されている。このような細胞でAhRの発現を免疫染色で調べた結果,AhRは核に認められた。Slugは細胞の上皮-間葉転換の誘導に重要な働きを持つ。AhRを活性化し,Slugが誘導される条件下で、EMTマーカーの変化を免疫染色で調べた結果,上皮性マーカーのcytokeratin 18は減少し,間葉性マーカーのfibronectinは増加した。これらより、ケラチノサイトにおけるAhRの活性化は、Slugの誘導を介して上皮-間葉転換の誘導に重要な機能をもつことが示唆された。
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