研究課題/領域番号 |
17590164
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
徳田 信子 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (70227578)
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研究分担者 |
安達 泰弘 山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (10346546)
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
福本 哲夫 山口大学, 医学部, 教授 (00040171)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 細胞・組織 / 脳・神経 / 放射線 / 免疫学 / 胸腺 / 神経ペプチド / ストローマ細胞 / PACAP |
研究概要 |
Pituitary Adenylate Cyclase-Activating Polypeptide(PACAP)は、中枢神経の発達調飾・神経保護・血管拡張・内分泌の調節など、様々な作用を持つペプチドとして知られている。私たちはPACAPの免疫系への関与を解析し、PACAP特異的レセプターPAC1-Rが胸腺上皮細胞にも発現することやその発現が放射線・照射によって影響を受けることを報告してきた。今回の研究期間では、1)ラット胸腺では、PAC1-Rは髄質の胸腺上皮細胞のうちintermediate typeの上皮細胞に発現しており、PACAP陽性胸腺細胞との細胞間相互作用の際に重要な役割を担っていると考えられた。2)アカゲザル胸腺のPAC1-R陽性細胞の発現を解析するとともに環境ホルモン投与の影響を検討した。PAC1-R陽性細胞はラットと同様、アカゲザル胸腺の髄質に見られ環壌ホルモンTCDD投与による影響を受けた(Tokuda et al. Ann. N. Y. Acad. sci.,2006)。3)また、神経・内分泌・免疫系以外の細胞にPACl-R陽性細胞が発現している可能性を示唆した。 一方、共同研究者の塩田らは遅発性神経細胞死防御の機構とPACAPの果たす役割の解明を行い、1)直接神経細胞に作用してMAP kinaseを介してミトコンドリアからのチトクロームCの細胞質内への分泌を抑制すること 2)間接的な作用としてはグリア細胞(星状膠細胞)へ作用してIL-6の分泌を促し、それが神経細胞に作用して上記と同じような機構で細胞質内へのチトクロームCの分泌を抑制すること(PNAS2006,他)を発表した。 その他の実験結果を合わせ、PACAPは直接もしくはサイトカインなどの液性因子を介して、様々な臓器について細胞間相互作用に関わることが示唆された。
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