研究課題/領域番号 |
17590212
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
中村 彰男 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30282388)
|
研究分担者 |
石川 良樹 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20212863)
小浜 一弘 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30101116)
岸 博子 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (40359899)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 平滑筋収縮 / MLCK / ミオシン / アクチン / リコンビナント / 大腸菌発現系 / プロテインキナーゼ / リン酸化 / 平滑筋 / 収縮制御 / キナーゼ / プロテオーム / アクトミオシン |
研究概要 |
本研究では平滑筋の持続的収縮の制御に的を絞ってその責任蛋白質を平滑筋ミオシン軽鎖キナーゼ(SmMLCK)、しかもそれのもつnon-kinase作用によると考え、その上流にある情報伝達系蛋白質を網羅的に検索し、SmMLCKのnorkinase作用による脱リン酸化ミオシンが担うラッチ収縮の制御機構とSmMLCKのリン酸化との関係を明らかにする事を目的として行った。第一の大きな成果は大腸菌のコールドショックベクター発現系を用いて、全長のリコンビナントSmMLCKを世界で初めて大量に作成することに成功した。これを基にnon-kinase作用に解明の為の変異体の作成に成功したことにより、non-kinase作用の分子メカニズムを詳細に解明する途が開けた。第二の大きな成果はSmMLCKの情報伝達系の上流において、SmMLCKを制御しているキナーゼの網羅的解析である。我々は平滑筋で機能している8種類のSer/Thrキナーゼを用いて、大腸菌で発現させた翻訳後修飾を受けていないSmMLCKを基質としてリン酸化実験を行った。その結果、Rhoキナーゼ、Aキナーゼ、Cキナーゼ、PAKおよびMAPキナーゼの5種類のキナーゼでSmMLCKはリン酸化されることがわかった。さらに、それらのリン酸化部位をタンデム型質量分析装置にてMS/MS解析を行った。その結果、Rhoキナーゼでは3カ所、Aキナーゼでは2カ所、Cキナーゼでは1カ所、PAKでは2カ所、MAPキナーゼでは1カ所のリン酸化される部位を同定した。AキナーゼとPAKに関しては既にリン酸化される箇所は報告されており、今回の結果はそれらと完全に一致した。本研究の成果によりSmMLCKの上流域でのリン酸化の制御機構とnon-kinaseとの関係を明らかにする事により、平滑筋の新たな収縮機構に関わる分子メカニズムを詳細に解明する途が開けた。
|