研究課題/領域番号 |
17590222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西村 淳二 九大, 医学(系)研究科(研究院), 助教授 (90237727)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 血管 / 平滑筋 / カルシウム / ナトリウム / 交換機構 |
研究概要 |
1 Na-Ca交換機構(NCX)過剰発現マウスについて NCX過剰発現マウス(NCX TG Mice)大動脈条片は福岡大学医学部薬理学教室岩本隆宏博士より持続的に提供を受けることができた。福岡大学の研究室でマウスを堵殺後、大動脈だけを、我々の研究室に持ち運ぶことで、遺伝子改変動物の取り扱い規則に触れない様に細心の注意を図った。 2 マウス大動脈細胞内カルシウム濃度([Ca^<2+>]i)と張力の測定 3-5週齢以下のマウスの大動脈を試料とし、fura-PE3とprobenecidを用いることにより[Ca^<2+>]iの測定に成功した。精密な[Ca^<2+>]iの測定のため、敢えて張力との同時記録とはせず、できる限りマウス大動脈条片を大きく作製し、その条片を支持板に固定して[Ca^<2+>]iを測定することとした。 3 Forskolinによる弛緩と[Ca^<2+>]i低下:TG mouse wild type (WT) mouseの差異 100 nM U46619, a thromboxane A_2 analogue.を用いて、前収縮させた後、3μM forskolinを投与したところ、WTおよびTG mouseどちらにおいても、[Ca^<2+>]iと張力の低下が認められた。ところが、forskolinによる[Ca^<2+>]iと張力の低下は、TG mouseにおいて有意に、増強されていた。低ナトリウム液中では、どちらのグループにおいても、[Ca^<2+>]iと張力の低下は抑制された。NCX拮抗薬であるSEA0400(100nM)の存在下では、forskolinによる[Ca^<2+>]iと張力の低下は、TG mouseにおいて著明に抑制された。この様な結果から、NCXが、forskolinによる[Ca^<2+>]iと張力の低下に関与していることが示された。NCX過剰発現マウスの大動脈平滑筋を用いた[Ca^<2+>]iの測定は、血管におけるNCXの役割解明に有用であることが示された。
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