研究課題/領域番号 |
17590234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
桂木 猛 福岡大学, 医学部, 教授 (40004717)
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研究分担者 |
岩本 隆宏 福岡大学, 医学部, 講師 (20300973)
右田 啓介 福岡大学, 医学部, 助手 (10352262)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ATP放出機構 / ブラディキニン / カフェイン / 小胞体 / ミトコンドリア / Ca2+-シグナリング / 膜ATPトランスポーター / 培養精管平滑筋細胞 / ATP放出 / ルシフェラーゼ法 / RyR2蛋白質 / 小胞体-ミトコンドリア間Ca^<2+>シグナル / ATP合成 / 細胞外ATP放出 / 細胞内ATP放出 / MRPトランスポーター / 培養平滑筋細胞 / ルシフェラーゼ / 過塩素酸処理 |
研究概要 |
近年、ATPがP2XおよびP2Y受容体を介して、広汎な細胞機能の調節に関与していることが知られている。しかし今日まで、ATPの細胞外への放出のメカニズムやその細胞内Ca^<2+>シグナリングについてはほとんど不明のままである。従って、本課題研究では、これらの点を明らかにするために、次の2種類のテーマについて研究を行った。 最初は、培養T. coli細胞を用いた研究で、ブラディキニンによるATP放出機構の検討を行った。その結果、ブラディキニンはB2受容体を介したIns(1,4,5)P_3産生増加、とさらに小胞体からのCa^<2+>遊離、そのCa^<2+>シグナルを介して、最終的に膜トランスポーターMRP1を活性化してATPの膜輸送を促進することが明らかにされた。この時、CFTRトランスポーターやhemiチャネルの関与は認められなかった。 次いで行われた培養精管平滑筋細胞からのカフェインによるATP放出とその細胞内Ca^<2+>シグナリングの関係について検討がなされた。細胞内Ca^<2+>測定、RT-PCR実験などによる解析の結果、カフェインはRyR2受容体を介して小胞体からのCa^<2+>遊離を引き起こす。このCa^<2+>シグナルがミトコンドリア(mt)に伝達され、mt内のCa^<2+>上昇、次いでCa^<2+>依存性酵素群の活性化、それにより電子伝達系の亢進とATP合成の促進がもたらされる。最終的に、このシグナルにより膜のATP輸送機構が活性化されて、ATPの細胞外放出が引き起こされることが明らかにされた。
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