研究課題/領域番号 |
17590245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村松 壽子 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (50182134)
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研究分担者 |
門松 健治 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80204519)
佐藤 正宏 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授 (30287099)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ミッドカイン / プレイオトロフィン / 遺伝子欠損マウス / 雌性不妊 |
研究概要 |
ミッドカイン(MK)ファミリーはMKとプレイオトロフィン(PTN)で形成され、細胞の増殖、生存、移動を促進する等多くの生理機能を共有している。しかしながら、それらの遺伝子の1つが欠損したマウスでは、発生や生殖において異常は示さない。そこで、私達は両方の遺伝子を欠損したダブルノックアウト(DKO)マウスを作成した。このDKOマウスはメンデルの法則によって予測された数の3分の1しか産まれなかった。これらのマウスは生後4週令では、野生型(WT)マウスに比べて、体重が約半分しかなかった。そして、DKOマウスの雌のほとんどが不妊であった。 DKOマウスの雌性不妊の原因を解析した。その結果、DKOマウスでは、成熟卵胞の数と排卵される卵の数がWTマウスに比べて、有意に減少していた。MKとPTNは両方共に卵巣内の卵巣上皮細胞と顆粒細胞に発現していることから、これらは卵胞の成熟を助けていると考えられる。また、MKとPTNは子宮にも発現しており、その発現が性周期に関連して変動した。DKOマウスでは発情休止期、発情前期が長く、発情期が短かった。このことは、MK, PTNが性周期においても何らかの役割をしていることを示している。 更に、DKOマウスの約半分で、膣の異常が認められた。これらのマウスはすべてplugの形成が認められず、不妊であった。また、DKOマウスの膣上皮細胞層は薄く、萎縮していた。 このように、いくつかの異常が重なってDKOマウスの雌は不妊になったと考えられた。MKとPTNは雌性生殖系において、重要な役割を果たしていると考えられる。
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