研究課題/領域番号 |
17590256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
津下 英明 徳島文理大学, 健康科学研究所, 教授 (40299342)
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研究分担者 |
勝沼 信彦 徳島文理大学, 健康科学研究所, 教授 (50035375)
櫻井 純 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (80029800)
宮野 雅司 理化学研究所, 構造生物物理, 主任研究員 (80332287)
吾郷 日出夫 理化学研究所, 構造生物物理, 主任研究員 (70360477)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | リン脂質 / スフィンゴミエリン / セラミド / スフィンゴミエリナーゼ / 金属結合 / 膜結合 / アポトーシス / 脂質ラフト / X線結晶構造解析 / 酵素 / 阻害剤 |
研究概要 |
細菌、酵母、原生動物から、動物や植物の体を形成する個々の細胞に至るあらゆる細胞には、共通の構造体が存在する。それは、細胞を包み込み、細胞と外界とを隔てる細胞膜である。細胞膜は、脂質とタンパク質とから成り立ち、中でもリン脂質は、構造維持、そして、細胞内のシグナル調節を行う重要な生体分子である。このリン脂質の中でスフィンゴミエリンはスフィンゴシン骨格を持つ特有のリン脂質で、脳や神経組織に大量に存在し、加水分解により、セラミドとボスホリルコリンに代謝される。特に、セラミドが細胞死のシグナル伝達に関与する新奇な生理活性脂質として注目され、特に、中性スフィンゴミエリナーゼ(nSMase)は、生化学的手法による精製が困難なため、未だ十分な構造解析がなされておらず、イノシトールリン脂質代謝酵素に比べてnSMaseの構造と機能との相関関係に関する解析は遅れている。さらに、SMaseの機能を明らかにするうえで、シグナルに呼応してSMaseが細胞のどこでスフィンゴミエリンを分解するのか、すなわち、生理活性脂質、セラミド産生の場所の同定も重要な課題である。我々はnSMaseと相同なセレウス菌(Bacillus cereus)由来のBc-SMaseに注目をして、その結晶構造解析を行った。マグネシウム、コバルト、カルシウムのそれぞれの高分解能結晶構造からその活性部位の2つの金属結合構造と活性との相関を明らかにした。さらに、Bc-SMaseとスフィンゴミエリンとの複合体モデルをもとにした新しいリン酸エステル加水分解反応の提唱した。今後、その基質であるスフィンゴミエリンあるいは阻害剤との結晶構造解析を進行していく。また疎水性アミノ酸が突き出したβヘアピン構造にも注目し結晶構造解析とW284A、及び、F285Aの2つの点変異体と表面プラズモンレーザによる結合アッセイにより、この領域の膜結合を明らかにした。
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