研究課題/領域番号 |
17590267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
原 賢太 神戸大学, 大学院・医学系研究科, COE研究員 (70397826)
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研究分担者 |
横野 浩一 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50144580)
永田 正男 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70294220)
森山 啓明 神戸大学, 大学院・医学系研究科, COE研究員 (70372646)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | シグナル伝達 / mTOR / エネルギー代謝 / 栄養センサー / 糖尿病 / 癌 |
研究概要 |
1.Raptor結合蛋白の同定:Raptorに対する新規結合候補蛋白を複数見出したが、その中の一つは癌抑制遺伝子の一つであることを見出した。この蛋白は癌細胞の低酸素に対する抵抗性を付与する機能や、低酸素下の新生血管造成等に関与する分子であった。mTORシグナルの生理的役割の一つとして、酸素センサーとして機能する可能性が示され、新たな細胞内シグナルの解明につながることが期待される。 2.mTOR遺伝子改変モデルマウスの解析:mTOR遺伝子ヘテロ欠損マウスにおいては、高脂肪食負荷による肥満に対して抵抗性を示していることを見出し、このマウスにおいては、全身の脂肪蓄積が有意に少なく、血中レプチンも脂肪量と相関して低下していることが判明した。更に、肥満糖尿病モデルマウスであるKK-Ayマウスに対しても、mTOR遺伝子のヘテロ欠損は抗肥満効果をもたらすことも確認できた。両者をコントロールマウスと比較したところ、血中の中性脂肪やコレステロールなどには有意差は認めず、脂肪組織においてエネルギー脂質代謝や分化にかかわるPPARsや脱共役遺伝子などの転写因子や酵素群の発現量にも有意な差は認めなかった。一方、肥満に伴い脂肪組織において、mTOR経路で活性化されるS6蛋白のリン酸化が増加していたが、mTOR遺伝子ヘテロ欠損においてはS6蛋白のリン酸化が低下している傾向にあることが判明した。以上の結果は、過食や過栄養によってもたらされる肥満に伴う脂肪細胞の増殖において、mTORによるp70S6キナーゼ経路の活性化シグナルが促進的な役割を果たしていることを初めて示したものであり、mTORシグナルの活性化は生体において、アナボリックな作用を発揮していることが明らかとなった。逆にこのシグナルの抑制は、肥満やメタボリクシンドロームの抑制につながる可能性が考えられた。
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