研究課題/領域番号 |
17590283
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター) |
研究代表者 |
塚田 俊彦 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 研究所及び東病院臨床開発センター・腫瘍内分泌プロジェクト, プロジェクトリーダー (10300948)
|
研究分担者 |
大倉 永也 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 腫瘍内分泌プロジェクト, 主任研究官 (20300949)
矢口 浩子 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 腫瘍内分泌プロジェクト, 研究員 (60373403)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | MEN1 / メニン / 内分泌細胞 / 多内分泌腺腫瘍症1型 / 副甲状腺機能亢進症 / ミスセンス変異 / 遺伝子 / GTPase / JunD / ランゲルハンス島 / 副甲状腺 / TGF-β / インスリノーマ / 副腎皮質 / 下垂体 / 細胞増殖 |
研究概要 |
1.多内分泌腺腫瘍症1型の原因遺伝子MEN1の遺伝子産物メニンが内分泌細胞の増殖調節に関わる機構を解明することを目的として、内分泌細胞におけるメニン結合因子を探索した。インスリン産生膵ランゲルハンス島腫瘍の培養細胞にFlagタグ付加メニンを発現させ、Flag-メニンを安定して発現する細胞株を単離した。この細胞のFlag-メニンを抗Flag抗体で免疫沈降させ、メニンと共沈するタンパクを電気泳動法により同定した。Flag-メニンを発現させた細胞で特異的に共沈するタンパクを質量分析により解析した結果、各種の熱ショックタンパクとともに、数種類のリボソームタンパク群やその他の転写関連因子など、タンパクの転写に関与する因子群が同定された。そのうち、転写開始因子類似タンパクの一つは哺乳動物細胞内two-hybrid法により、弱いながらもメニンとの結合が確認できた。また、免疫組織化学的に解析した結果、細胞内では核の近傍に存在することが明かになった。 2.メニン分子がもつGTPase活性に必須なタンパク領域を決定するために、in vitroの転写-翻訳により合成したメニンの酵素活性を測定した。しかし、酵素活性は検出できなかったため、メニンが活性をもつためには翻訳後修飾を必要とする可能性が示唆された。 3.多内分泌腺腫瘍症1型の患者に発生した副甲状腺腫瘍の細胞を用いた実験により、メニンがTGF-βによる副甲状腺細胞の増殖抑制作用を仲介している可能性があることを明らかにした。 4.種々のアミノ酸置換をもつ変異型メニンの細胞内安定性を免疫ブロット法により解析した結果、疾患の原因となるミスセンス変異は、メニンタンパクの安定性を損なう場合が多いことが明らかになった。
|