研究課題/領域番号 |
17590284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所) |
研究代表者 |
井上 正宏 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 研究所, 総括研究員 (10342990)
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研究分担者 |
向井 睦子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 研究所, 主任研究員 (20342991)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 低酸素 / mTOR / PI3K / 細胞死 / P13K |
研究概要 |
mTOR(mammalian target of rapamycin)シグナルは十分な酸素・栄養状態では活性化して癌細胞の増殖と生存を促進するが、酸素やエネルギー源の欠乏状態下では負に制御されている。本研究はmTORシグナルがヒト癌細胞の低酸素での生存にどのように関与しているかを分子生物学的に明らかにすることを目的とした。 まずin vitro実験系で癌細胞のmTORシグナルを介した低酸素耐性の分子機構を解析した。低酸素感受性の大腸癌細胞ではRhebおよびeIF4Eの強制発現によって低酸素下で低下したmTORシグナルを活性化することができ細胞死を誘導できた。さらに、阻害剤(LY294002,rapamycin)でPI3K, mTORシグナルを抑制したところ、低酸素培養条件下で細胞死を回避することができた。一方、低酸素耐性の膵臓癌細胞では上記方法では低酸素下でmTORシグナルを活性化することができなかった。また、TAT-ODDシステムにRhebを搭載し膵臓癌細胞内に導入したが、低酸素下で低下したmTORシグナルを上昇させることはできなかった。膵臓癌細胞ではRhebの活性化に加えて別の因子がmTORを活性化させるのに必要と考えられる。 さらに、低酸素下でIGF刺激するとmTORシグナルが活性化して劇的なアポトーシスが誘導されることを明らかにした。IGFは低酸素下で強力に小胞体ストレスを誘導すること、細胞死は小胞体ストレス応答、特にCHOP蛋白の誘導が必須であることを明らかにし、論文投稿した(Cancer Research, in revision)。また、in vivo腫瘍の低酸素領域において、mTOR下流のS6蛋白リン酸化が低下することを明らかにした。しかし、in vivoの低酸素領域でmTORシグナルを活性化する方法が得られなかったので、in vivoでのmTORシグナル低下の意義についての検討は今後の課題として残った。
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