研究課題/領域番号 |
17590306
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
松浦 恵子 大分大学, 医学部, 助教授 (00291542)
|
研究分担者 |
守山 正胤 大分大学, 医学部, 教授 (90239707)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | CARP / ループス腎炎 / 蛋白尿 / 腎機能 / LPS / angiotensin II / adriamycin / ARB / adrialnycin |
研究概要 |
Cardiac ankyrin-repeated protein(CARP)は、血管内皮細胞に誘導される蛋白質として同定されたが、我々はこれまでに、抗CARP抗体を作成して免疫組織化学的に正常骨格筋や心筋における発現、および神経筋疾患などの種々の疾患におけるCARP発現を検討してきた。今回の研究の過程で、正常糸球体上皮細胞(podocyte)にはCARPは発現していないが、ループス腎炎、糖尿病性腎症、半月体形成性糸球体腎炎などではCARPがpodocyteに発現誘導されることを見出した。また、特にループス腎炎ではCARP発現と蛋白尿の重症度(ネフローゼ症候群の発症)との間に極めて高い相関関係を認めた。同時に、腎炎惹起の動物実験によって、腎炎惹起の刺激物質により、マウスの糸球体のpodocyteでも同様にCARPの発現が誘導されることを見出した。これらの結果をまとめ、報告した。(Matsuura K.et al. Human Pathol.,2007)また、上皮細胞株を用いたin vitroでの実験から、CARPが腎炎惹起に用いたLPSやangiotensin IIあるいはadriamycinなどにより、刺激後CARPは誘導され、形態変化ならびにF-アクチンの細胞内局在の変化をもたらした。また、angiotensin IIに関しては、特異的阻害剤であるangiotensin receptor blocker(ARB)により、形態変化やCARPの発現誘導に対してある程度の抑制効果を認めた。一方、種々の糸球体腎炎の尿中にみられるCARP陽性podocyteの同定を免疫染色により行ったところ、CARP陽性のpodocyteが少数ながら認められることがわかった。ELISAキットの作製の目的でCARP monoclonal抗体の作製を試みたが、ELISAに使用できるmonoclonal抗体は得られなかった。
|