研究課題/領域番号 |
17590362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
稲葉 宗夫 関西医科大学, 医学部, 助教授 (70115947)
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研究分担者 |
比舎 弘子 関西医科大学, 医学部, 講師 (90151422)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 骨髄内骨髄移植 / 樹状細胞 / serial BMT / 造血幹細胞 / サブセット / 骨髄内骨髄移植(IBM-BMT) |
研究概要 |
骨髄細胞を骨髄髄腔内に直接移植する骨」髄内骨髄移植法(IBM-BMT)は従来の経静脈的骨髄移植(IV-BMT)に比べ、ドナー細胞の生着促進、ドナー特異的トレランスの誘導、造血前駆細胞の早期出現などの点において優れた移植法である。またレシピエントにとり移植後の重要なポイントは外来抗原に対する免疫応答が正常個体に近いレベルにまで回復することであり、骨髄移植後のリンパ球機能の回復が樹状細胞の機能に規定されることを考慮すると、骨髄内骨髄移植の有効性を樹状細胞の機能の面から捉え従来の経静脈的骨髄移植と比較検討することが重要である。 この点を検討するためMHC一致あるいは不一致のマウス系統間においてserial BMTを施行し、またIBM-BMT後の長期生存マウスにおいて樹状細胞のサブセット(ミエロイド系およびリンパ球系樹状細胞サブセット)の解析を行った。MHC一致および不一致両群のドナー・レシピエントの組み合わせにおいてIBM-BMT後さらにIBM-BMTによりserial BMTを施行した群では、IV-BMTによりserial BMTを施行した群に1比べドナー由来T細胞の速やかな回復を認め、また造血幹細胞も正常個体と同等のレベルに保たれていることが明らかになった。さらにIV-BMTに比べIBM。BMT後の樹状細胞サブセットは第2レシピエント・第3レシピエントにおいても正常個体に近い頻度を示し、従って、IBM-BMT後は前駆樹状細胞が長期的に維持され、また、造血幹細胞から樹状細胞サブセットへの分化過程が正常かつ安定した状態で保持されていることが判明した。また長期生存マウスにおいても樹状細胞サブセットはIBM-BMT施行群において正常レベルに保たれており、同一個体内においても樹状細胞サブセットへの分化過程が長期にわたり維持されていることが明らかとなった。
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