研究課題/領域番号 |
17590407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
桑野 剛一 久留米大学, 医学部, 教授 (60215118)
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研究分担者 |
木田 豊 久留米大学, 医学部, 助手 (30309752)
清水 隆 久留米大学, 医学部, 助手 (40320155)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | マイコプラズマ肺炎 / TLR2 / リポプロテイン / 炎症 / レポーターベクター |
研究概要 |
1.マイコプラズマ感染で誘導される抗菌ペプチドの解析 (1)マイコプラズマによるマウスへの経鼻感染後、BALを回収した。滲出細胞数は感染後より増加し、24時間をピークとして、その後減少を始め、72時間にはバックグランドレベルに戻った。滲出細胞の90%は好中球であった。また、好中球には、cathelicidinファミリー抗菌ペプチドであるCRAMPが存在することを観察した。 (2)ヒト気道上皮細胞株EBC-1を熱不活化M. pneumoniaeで処理すると、hBD-2が誘導された。hBD-2はin vitroにおいて、M. pneumoniaeに対して抗菌活性を示した。 2.炎症を誘起するM. pneumoniae由来のリポプロテインの精製: M. pneumoniaeの菌体より、NF-κBを活性化するsubunit b of FOF1-type ATPaseを分離精製した。これは、アシル基(パルミチン酸)を2つ持つリポタンパク質であった。細胞内へのシグナル伝達はTLR1、TLR2、TLR6依存性であった。さらに、アシル基を3つ持つM. pneumoniae由来のリポタンパク質を分離精製した。そのシグナル伝達はTLRI、TLR2依存性であった。 3.合成リポペプチドによる炎症の誘導: 上記リボプロテインの部分合成リポペプチド(FAM20)は正常およびTLR4ノックアウトマウス由来PECからTNF-αの産生誘導を観察した。しかし、TLR2ノックアウトマウス由来PECからはTNF-αの産生を検出できなかった。即ち、TLR2依存性であった。 次に、マウスへ上記の2種の合成リボペプチドを経鼻的に投与した。BAL中にTNF-α IL-6等の炎症性サイトカインの産生誘導を観察した。また、ジアシルリポペプチド(FAM20)のサイトカイン産生誘導能はトリアシルリポペプチドより勝っていた。同様に、ケモカインも誘導された。特にMIP-2の出現が最も早かった。
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