研究課題/領域番号 |
17590408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
牧野 正彦 国立感染症研究所, 病原微生物部, 部長 (60238889)
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研究分担者 |
前田 百美 国立感染症研究所, 病原微生物部, 主任研究官 (90311399)
山崎 利雄 国立感染症研究所, 病原微生物部, 主任研究官 (20230401)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 予防医学 / 細菌 / 免疫学 / 分子生物学 / 動物 |
研究概要 |
ハンセン病では、細胞性免疫の活性化程度がらい菌の増殖及び病変の広がりを規定する。そのため、ハンセン病は病原性抗酸菌に対する新しいワクチンを開発する上で有用なモデルとなる。まず、少菌型ハンセン病患者T細胞を活性化するらい菌主要抗原として、Major Membrane Protein(MMP)-IIを同定した。MMP-IIは、抗原提示細胞表面上のTLR-2抗原を認識し、樹状細胞及びマクロファージを強く活性化した。さらに、リコンビナントMMP-II蛋白をパルスした樹状細胞は、正常健常者由来ナイーブCD4陽性及びCD8陽性T細胞を活性化した。同時に、メモリータイプT細胞をレスポンダーとして用いると、少菌型患者CD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞は、正常健常者に比し著しく強く活性化された。従って、少菌型患者T細胞は生体内においてMMP-IIにより感作されてた。一方、マクロファージに関しては、GM-CSFを用いて作製した場合のみ、らい菌感染を受けた際T細胞を活性化した。そこで、MMP-IIを細胞内で分泌するリコンビナントBCG(BCG-SM)を作製した。BCG-SMを樹状細胞に感染させるとナイーブCD4陽性及びCD8陽性T細胞を強く活性化した。とりわけ、ナイーブCD8陽性T細胞はベクターコントロールBCGでは活性化されず、BCG-SMのみにより活性化された。また、BCG-SMをマクロファージに感染させるとGM-CSFを産生し、CD4陽性T細胞を活性化した。さらに、BCG-SMをマウスに感染させると、13週後においてもMMP-II抗原に反応するメモリーT細胞を産生した。そこで、BCG-SMあるいはベクターコントロールBCGをC57BL/6マウスに皮内接種し、4週後にらい菌をチャレンジすると、BCG-SMは有意に強くらい菌の生体内増殖を抑制した。従って、従来のBCGに比し有効なリコンビナントBCGが産生された。
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