研究課題/領域番号 |
17590432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 稔之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30217054)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | リンパ球ホーミング / リンパ節 / 高内皮細静脈 / 細胞接着分子 / ケモカイン / ローリング / nepmucin / L-セレクチン / L-レセレクチン |
研究概要 |
高内皮細静脈(high endothelial venule : HEV)はリンパ球との特異的な接着反応を通じて、血液系からリンパ節へのリンパ球の移住(リンパ球ホーミング)を媒介する。本研究では免疫細胞をリンパ節へ動員するHEVに特異的な細胞接着機構とその感染制御における意義について解析を進め、以下の成果を得た。【結果と考察】1.、リンパ節HEVに発現する新しいシアロムチンnepmucinのリンパ球ホーミングにおける意義:新しいシアロムチンnepmucinはムチンドメインとIgドメインをもち、リンパ節HEVに発現するがバイエル板HEVには発現しない特徴をもつ。nepmucinのムチンドメインにHEV特異的なL-セレクチン結合性糖鎖修飾を施し、生理的なフロー条件下でのリンパ球動態を解析した。その結果、nepmucinはムチンドメイン依存的にリンパ球ローリングを制御するばかりでなく、Igドメイン依存的にICAM-1と協調してケモカイン刺激依存的なずり応力抵抗性のリンパ球接着を促進した。この結果は、nepmucinがリンパ球のローリングと接着の両者を制御するdual-functionalな細胞接着分子として機能することを示唆している。またnepmucin欠損マウスを樹立した。2.HEVを介する免疫細胞サブセット動員制御の感染免疫成立における意義:感染制御に重要な役割をはたすplasmacytoid dendritic cell(pDC)が他の樹状細胞とは異なりHEVを経由して血行性にリンパ節へ移住することに注目し、その分子機構の解析を進めた。その結果、in vitroの再構成実験で、pDCはHEV内皮細胞にLFA-1およびVLA-4依存的に接着してその下層に活発にtransmigrationすることが示された。また遺伝子欠損マウスを用いた解析から、pDCの構成的なリンパ節への動員にCCR7を介するシグナルが重要な役割をになうことが示唆された。
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