研究課題/領域番号 |
17590434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大石 一人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60273702)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ネクローシス / TNF-α / IL-1β / Rhomboidプロテアーゼ / ストレス活性化キナーゼ / IκB-α / 活性酸素 / IL-1 / Rhomboidセリンプロテアーゼ / TNF / Fas |
研究概要 |
TNF-α刺激によりネクローシス様細胞死を起こすL929細胞と、マウス胎児及び3T3細胞レトロウイルスcDNAライブラリーを用いて細胞死を抑制する分子のスクリーニングを行った。ライブラリー感染L929細胞をTNF-αで刺激し、生き残った細胞に対してレトロウイルスgag-pol及びenvを発現するアデノウイルスを感染させ、ゲノムにインテグレーションされているレトロウイルスゲノムをウイルス粒子として培養上清に回収した。この過程を繰り返し、6サイクル目の残存細胞のゲノムから濃縮された遺伝子をPCRにより増幅した。 両方のライブラリーでcFLIPが濃縮されてきた。また、両ライブラリーからRhomboidセリンプロテアーゼファミリーに属する2つの遺伝子の5'末端を欠失した変異型が取れた。これらの変異型をヒトFasを高発現するL929hFas細胞を導入すると、抗Fas刺激による細胞死は全く抑制しないが、TNF-α刺激による細胞死を有意に抑制した。変異型Rhomboid発現細胞では、TNF-α刺激による活性酸素の産生や、JNKおよびp38キナーゼの活性化、IκB-αの分解は抑制されていたがERKおよびAKTキナーゼの活性化には影響がなかった。また、IL-1による上記キナーゼの活性化や、IκB-αの分解には全く影響がないことから、変異型Rhomboidによるシグナル伝達の抑制はTNFレセプターに特異的であると考えられた。さらに、TNF-α刺激によるラフトでのTNFR1-TRADD-RIP-TRAF2-IKKα/βの複合体の形成も著明に抑制されていた。また、細胞死の抑制活性のない全長Rhomboidはラフトにも分布していたが、変異型Rhomboidはラフトには全く分布できなかったことから、RhomboidはTNFR1の活性化に伴う細胞表面における輸送に関与している可能性が示唆された。
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