研究課題/領域番号 |
17590454
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
奥原 義保 高知大学, 医学部, 助教授 (40233473)
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研究分担者 |
北添 康弘 高知大学, 医学部, 教授 (90112010)
栗原 幸男 高知大学, 医学部, 教授 (00215071)
渡部 輝明 高知大学, 医学部, 助手 (90325415)
中島 典昭 高知大学, 医学部, 助手 (00335928)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 病院情報システム / 外来患者待ち時間 / 診療予約システム / 入院診療プロセス / クリティカルパス作成支援 / 入院診療プロセス解析 / 医療工程分析 / 外来患者在院時間 |
研究概要 |
高知大学医学部総合医療情報システムからデータを抽出し、外来再診予約患者の予約時刻と診療開始時刻、診療終了時刻から実際の診療待ち時間を求め、個々の医師毎に求めた平均外来診療時間と予約枠の時間間隔、許容される待ち時間最大値を使って、予約枠毎に最適な予約患者人数を決める方法によるシミュレーションの最適化待ち時間との比較を行った。その結果、シミュレーションの方が短くなるケースが全体の7割以上であり、平均の待ち時間もシミュレーションの方が20分以上短いことがわかった。 また、特定のDPCに属する症例を対象に、入院診療データを患者毎に特定のイベント時(入院日/退院日/手術日)を基準日とした相対日付に変換、入院中実施率の高い診療行為につき、日毎に何%の患者に行っているかを計算し、相対日付を時間軸とする診療行為実施率の分布を求めた。また、入院中実施率の高い検体検査にっき、入院直後と退院直前で検査値の症例平均値の比を計算、比が1と大きく異なる検査が、治療効果や回復を評価する指標として使えないか検討を行なった。外科系疾患については、同様の解析を手術直後と退院直前の検査値についても行なった。 その結果、外科系疾患の場合、基準日として手術日を用いた場合の方が、診療行為実施率の分布は入院日や退院日を基準時とした場合よりばらつきが小さく、精度がよいことがわかった。内科系疾患の場合は入院日が退院日に比べてよい基準日であった。 診療行為実施率の分布(診療行為を日毎に何%の患者に行っているか)、については、検体検査のセットや放射線撮影の実施などについて術後特定の日数毎に多くのはっきりした鋭いピークが見られ、それら診療行為の標準的な実施日とみなすことができることがわかった。処方や注射については、幅の広い連続的なピークが見られ、これら診療行為の実施が連続して行なわれることが多いことを示していると考えられる。 検査値の比較については、外科系疾患の場合、総ビリルビン、CRP、血小板、クレアチニンキナーゼなどが、内科系疾患の場合、CRPとリンパ球が統計的にも有意差があり、回復の指標として使えると考えられる。
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