配分額 *注記 |
3,560千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
本研究は成人急性リンパ性白血病(adult acute lymphoblastic leukemia,a-ALL)を対象として、初診時の白血病細胞がクローン性に持つT細胞受容体γ/δ鎖、免疫グロブリンH/κ鎖遺伝子再構成をマーカーとして、寛解導入後も微量に存在する白血病細胞をPCR増幅で定量し、MRDの多少を以て造血幹細胞移植治療の適応を決め、その有用性を確認する前方視的研究である。 寛解導入、地固め療法期に施される4つの治療ブロック(A1→C1→A2→C2)の各終了時に骨髄を採取し、A2以降もMRD陽性である症例には同種幹細胞移植を行ない、それ以外には維持療法を行いつつ、定期的に骨髄を採取し、MRD陽転後は速やかに移植治療に切り替えるものである。 本研究に登録されたALL症例は2008年4月に目標としていた100例に達した。初診時の遺伝子再構成スクリーニングの済んだ95症例のうち、1個以上のマーカーがみられたのは72例(75.8%)であった。 MRD定量に用いたマーカーを遺伝子再構成別にみると、TCRγ 31例、IgH 19例、TCRδ 14例、Igκ 8例であった。MRD検出感度は100,000分の1が13例、10,000分の1が50例、1,000分の1が8例であった。治療早期(A1後(ポイント1)およびC1後(ポイント2))の骨髄MRD定量が可能であった59例の患者のうち、陽性(1,000分の1以上)であったのはA1後で28例(47.4%)、C1後で10例(16.9%)であった。 今後、これらの症例を追跡し、治療介入による予後改善効果について検討を行う予定である。
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