研究課題/領域番号 |
17590535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
甲斐 一郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30126023)
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研究分担者 |
久田 満 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (50211503)
斎藤 民 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80323608)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 高齢者 / 転居 / 介入研究 / 社会的孤立 / ボランティア活動 / 社会活動 / 孤立感 / 主観的幸福感 / 介護予防 / Productivity |
研究概要 |
本研究では、社会的孤立傾向にあると指摘される高齢転居者を対象に支援プログラムを実施し、高齢転居者に及ぼす効果の検討、および高齢転居者を支援するボランティアに及ぼす効果の予備的検討を行った。 東京都A市に転入後2年未満の65歳以上男女のうち、研究参加に同意し、介入前調査(郵送自記式)に回答した63名を介入群21名と対照群42名に無作為割付し、介入群のみを対象に平成18年9〜10月、全4回からなるプログラムを実施した。プログラムは社会的孤立予防のためのネットワーク形成と情報提供を中心とする内容とした。プログラムは研究機関と行政等関係機関および地域住民との連携により実施した。また、平成16年に同様の支援プログラムに参加した、かつての高齢転居者5名が参加者を支援するボランティアとして参加し、会場設営やお茶だし、参加者への声かけを行った。 高齢転居者への効果評価:介入終了1ヶ月後および介入終了半年後の質問紙調査から、介入群では、対照群と比較して有意に心身の健康度の向上や社会的孤立度の軽減がみられた。介入終了1ヶ月後調査の自由記述欄の記載内容および終了2ヶ月後に実施したフォーカスグループディスカッションでの言説を内容別に整理した結果、参加者はプログラム参加により孤独感解消やネットワーク形成、情報入手による活動への積極性を認識していた。 ボランティアへの効果:終了後に実施したフォーカスグループディスカッションでの言説を整理した結果、ボランティアは、自信や生活の張り、活力、ボランティア同士のネットワーク形成といったボランティア活動による効果とともに、地域に関する情報の入手など、参加者としての効果も認識していた。 以上から、本プログラムは、高齢転居者の健康度の向上や社会的孤立の軽減に中長期的に効果を及ぼすとともに、支援提供者として参加した高齢者にも有意義な活動である可能性が示唆された。
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