研究課題
基盤研究(C)
本研究は、2つの疫学調査、すなわち村松研究および横越研究より構成され、骨折の環境・遺伝予測要因およびその機序の解明を目的とした。村松研究は、村松町在住の70歳以上の地域女性を対象とした。その結果、775人がベースライン調査に参加し、骨密度測定、血液検査、問診などが行なわれた。そして、その後4年間の骨折発生を追跡した。横越研究は、横越町在住の55-74歳の地域女性を対象とした。その結果、674人が調査に参加し、骨密度測定、血液検査、問診などが行なわれた。村松研究により、管状骨骨折発生の有意な予測要因として、前腕骨骨密度、血中ビタミンD(25-hydroxyvitamin D)、血中アルブミンが見出された。しかしながら、ビタミンD受容体遺伝子多型と骨折発生に有意な関連は見られなかった。横越研究によって、血中ビタミンDは大腿骨頸部骨密度と有意に関連することが明らかとなった。しかしながら、ビタミンD受容体遺伝子多型と大腿骨頸部骨密度に有意な関連は見られなかった。結論として、骨折発生の有意な予測要因として、骨密度、ビタミンDおよびアルブミンの栄養状態が明らかになった。骨検診にこれらの検査項目を行なうことは骨折予防の観点から重要であると考えられた。しかしながら、骨折予防におけるビタミンD受容体遺伝子多型の意義を確認することができなかったため、日本人の骨折に関連する遺伝要因をさらに調べる必要がある。
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